前回、5週間で30本まで積み上げて、GA4合計は66ページビュー・コンバージョン0、と書きました。
あれから3週間、開始から数えると約2ヶ月が経ちました。同じ実験をそのまま続けています。今日はその経過報告 第3回です。
先に結論を書きます。累計52本まで積み上げましたが、ページビューは74・コンバージョンはまだ0のまま。数字の伸びは前回よりさらにゆるやかで、代わりに見え始めたのは「壊れ方の質が変わってきた」ということでした。 この2ヶ月で運用を回し続けた立場から、何が起きたかを順番に書きます。
目次

1. 前回のおさらい
第2回(経過報告 第2回)で書いたのは次のことでした。
2026年7月22日から8月27日までの37日間で累計30本を公開し、GA4合計は66ページビュー・66セッション・コンバージョン0。ラインで見ると、住宅ライン11本の48PVがこの期間の約7割を占めて、他の3ライン(建設・AIの学び・サービス)はまだ本数が薄いか、反応が薄いか、あるいはその両方でした。
そこから見えた暫定的な結論が、「AIを賢くしようとするより、AIに毎回渡す側を整えるほうが早い」というもの。
第3回はこの続きです。同じ指標で並べ直すのがこの経過報告の設計なので、指標は第1回・第2回と揃えます。
2. 約2ヶ月経過の実測値をそのまま出す
2026年7月22日から9月17日までの58日間で、累計52本を公開しました。
GA4(Googleアナリティクス)の合計は、本記事執筆時点で次の通りです。
- 累積ページビュー: 74
- 累積セッション: 74
- 累積コンバージョン: 0
第2回の時点で30本66PVでしたから、そこから3週間で22本増やして、追加分のPVは8、というのが素直な読み方です。本数は1.7倍、PVは1.1倍。新しく足した記事ほど、まだ数字が乗っていない、という前回書いた傾向がさらに強くなっています。

もう少し具体的に見ると、上位3本の顔ぶれは前回とほとんど変わりませんでした。
- 1位: #4「住宅会社のホームページ集客 完全ガイド」(P1ハブ)が14PV
- 2位: #8「AI検索時代の住宅会社集客ガイド」(P3ハブ)が10PV
- 3位: #7「GA4計測改修の前後で何が変わるのか」(P2)が9PV
第2回と同じ3本が同じ順位で並んでいます。この3週間で入れ替わりは起きていない。上位3本が全体の44%(33/74)を占めていて、上と下の差が広がるほうに傾いた格好です。
「本数を増やせば平均PVが上がる」という素朴な仮説は、少なくともこの58日間では成立していません。それどころか、本数を増やすほど1本あたりの平均は下がっていく(第2回=2.2PV / 第3回=1.4PV)——新しい記事にまだインデックスと評価の時間が乗っていないだけ、という一般相場(新規サイトのインデックス反映まで数週間〜数ヶ月/SEO効果は3〜6ヶ月)と、私が見ている景色は矛盾していません。
つまり、いま出ているのは「本数の効き目」ではなく「時間の効き目」 です。この違いを取り違えると、続ける・やめるの判断が狂います。
3. ラインごとの偏りは、前回よりさらに強まった
ラインで分けて足してみます。
- 住宅ライン(P): 18本で51PV(1本あたり2.8PV)
- 建設ライン(C): 20本で17PV(1本あたり0.9PV)
- AIの学び(A): 7本で5PV(1本あたり0.7PV)
- サービス紹介(S): 6本で1PV(1本あたり0.2PV)
第2回では住宅ラインだけが反応の芽を出していると書きましたが、建設ラインを本数で追い越したのに、PVでは住宅の3分の1に届いていない、というのが第3回の読み方です。

住宅と建設で、本数はほぼ並んだ(P=18 / C=20)のに、PVは住宅51対建設17で、この差はほとんど詰まりませんでした。
建設のPVがなかなか乗ってこない理由は、いまの時点では3つ仮説を持っています。
1つ目は、単純に新しい記事が多くて時間切れなだけ、という仮説。第2回の時点で建設は11本しかなく、そのうち古い記事も1本1〜4PVの小さな粒でした。建設20本のうち、公開から1ヶ月以上経ったものはまだ半分です。3〜6ヶ月の一般相場に当てはめると、判断はまだ早い。
2つ目は、建設読者の検索行動と、私の記事タイトルが噛み合っていない、という仮説。建設の現場所長が実際にGoogleに打ち込む言葉は、私が想像する言葉よりもっと具体的で狭いのかもしれません。「変更協議資料 書き方」「施工計画書 テンプレート」「現場監督 書類 多すぎる」——このあたりの長尾クエリを、私はもう少し丁寧に拾えていない可能性がある。
3つ目は、建設現場の意思決定者は、そもそも仕事中にブログを読まないという仮説。日中は現場にいて夜に事務所で書類を書くという生活リズムだと、Googleでブログを読むタイミング自体が薄い。この場合、SNSやメルマガの経路をきちんと持たないと、記事の中身がよくても届かない。
第3回の時点では、この3つを切り分けるほどの材料はまだありません。第4回でSearch Consoleのクエリ別データを並べてから、どの仮説が正しそうかを詰めます。
AIの学び(A線)とサービス紹介(S線)はまだ本数が7本・6本と少なく、PVで良し悪しを語る段階に達していません。両方とも「読んだ人がすぐ問い合わせに変わる」ことを直接期待するラインではなく、指名検索と滞在時間で評価するべきライン、というのは第1回・第2回と変わりません。
4. この3週間で「壊れた」こと4つ
第1回・第2回と同じで、AI運用でいちばん怖いのは「動いているように見えるけれど、実は動いていない」状態でした。
第3回の期間でも、同じ類の壊れ方が4回起きました。それぞれ書きます。第2回で書いた4件と比べると、質が変わっています。前回は「1本1本のバグ」でしたが、今回は「システムの外側(認証・使用枠・スケジュール)」で落ちるものが多い。

① 承認拒否で予約投稿が止まった。夜間タスクは「事前に許可した文字列のコマンドだけが動く」設計です。9月上旬、スクリプトの呼び出し方を微妙に変えたのですが、新しい書き方は承認リストに入っていなかった。記事本文とSNS文までは仕上がっていたのに、09:00公開の枠は空のまま。気づいたのは朝の6時間後でした。この失敗は第2回でも一度書いていて、同じ形の再発です。
② 夜の途中でAIの使用枠を使い切って中断した。Claude Codeには1日あたりの利用枠があり、それを超えると途中で止まります。9月中旬のある夜、記事の執筆と画像生成で使用枠を先に食ってしまい、投稿の直前で中断しました。「動ききれずに止まった」わけです。認証切れと使用枠切れは似た症状で出るのですが、原因が違うので直し方も違う。気づいたのは翌朝の6時間後でした。
③ 事前チェックで一晩まるごと落ちた。夜間ループの最初に、外部サービスとの疎通を確認する事前チェックが走ります。9月中旬のある夜、その事前チェックが応答待ちで数時間ぶら下がったままになり、続きの処理が始まらずに一晩が終わりました。「動きが始まらずに止まった」という壊れ方です。気づいたのは翌朝の6時間後。
④ 前夜の穴埋めで、翌日の枠まで先取りした。前夜の②で公開枠が空いたので、翌日の夜間ループが「昨日の分を今日書く」ように動いたのですが、その日の枠まで一緒に埋めてしまった。結果、その次の日の09:00公開が空くという、穴埋めが穴を作る壊れ方です。気づいたのは昼の15時間後。
4件を並べると、気づくまでの時間が「6時間 → 6時間 → 6時間 → 15時間」と、前回(6時間 → 3日 → 15時間 → 19日)よりだいぶ短くなりました。「動かなかったこと」自体を朝の通知に含める仕組みは第2回で入れたので、気づきの速さは前回の学びが効いた、という言い方ができます。
5. 壊れ方の質は、確実に変わった
第2回のときは、「1本の記事を仕上げるところで詰まる」失敗が中心でした。ログの不備、承認リストの取り違え、経歴年数の混在、氏名の誤字。どれも「今日の1本」の中で完結する話です。
第3回で目立つようになったのは、「システムの外側との折り合いで落ちる」失敗のほうでした。認証セッションの切れ、AIの利用枠の切れ、スケジュール判定の副作用、事前チェックの応答待ち。どれも、記事の中身とは無関係の場所で止まっています。
これはある意味、運用が一段進んだ証拠でもあります。中身のバグは第2回でだいぶ潰したので、次に表面化するのは「外との境目」の失敗、という順番になっている。
同じ4件を、直したうえで再発させていません。それぞれ次の手を打ちました。
- ①:スクリプトの呼び出し規則を1つに固定し、承認拒否が2回続いたら粘らずに理由をログに書いて終わる、という手順に統一
- ②:AIの利用枠切れと認証失敗を、別々のエラーコードで区別できるようにした(同じ症状で終わってしまうのが最大の問題だった)
- ③:事前チェックにタイムアウトを付け、1つのチェックのハングで一晩を丸ごと落とさないように直した
- ④:翌日への繰り上げに「今日の分の枠を先に確認する」ガードを入れ、穴埋めで穴を作らない仕組みにした
そして、次に切れそうな認証セッションは、切れる3日前から予告通知が来るようにしました。これで「気づいたときには切れていた」を防げる想定です。効いたかどうかは第4回で確認します。
6. うまくいったこと・見え始めたこと
失敗を書いた分だけ、うまくいったことも書きます。
まず、記事1本あたりの平均品質は、私の主観では上がりました。第1回のころは「同じ構図の画像が4枚中3枚」だったり、経歴の年数が記事によってばらついたり、といった露骨なほころびが目立ちました。第3回時点ではそれらはほぼ消えて、校閲工数は明らかに減っています。
原因は分かっていて、第2回で書いた「AIに毎回渡す側の型を整える」運用が、この3週間でさらに固まったからです。建設ラインで書いてはいけない5項目(採用比較・派遣扱い・AI最終判断・役所窓口・特定名の掲出)、AIラインで必ず入れる失敗談、サービスラインで書かない具体的な金額——こういうラインごとの禁止事項を、AIが読みにいく側の場所を1つにまとめたので、記事間で扱いがずれる事故が減りました。
次に、内部リンクの厚みが少しずつ効き始めています。第2回で上位に入っていた#4(P1ハブ)・#8(P3ハブ)は、この3週間で新しいスポーク記事から2〜4本ずつリンクが増えていて、ハブ側のPVも少しずつ底堅くなっています。新しい記事から古いハブへ人が回る動線は、8週目に入ってようやく感触が出てきました。
そして、Google側の評価軸とのすれ違いは、いまのところ起きていません。2026年3月・8月のコアアップデートで示された方向——「独自の調査・事例・体験が薄い記事は評価が下がる」(2026年3月Googleコアアップデート/京谷商会、2026年8月最新/Speee)——と、私が毎回入れている「建設実務22年からの一次情報」は、方向としては合っているはずです。少なくとも、この3週間で公開停止・大幅な順位下落は起きていません(もっとも、そもそもの順位が低い段階なので、そこは楽観できない)。
AIで量産して評価を落とす、という国内外で報告されている失敗パターン (AI生成コンテンツの可視性低下/ペタビットマーケティング)を横目に見つつ、「量は増やすが、一次情報を必ず織り込む」という原則を崩さない、というのが、いまのところ効いているように見えます。
7. 第4回(3ヶ月時点・10月末)に見る指標
指標は変えません。第1回・第2回・第3回と比べられるように、フォーマットも変えません。

- 記事本数(累積)
- ページビュー・セッション・コンバージョンの合計
- ライン別の反応差(1本あたりPVで比較)
- 検索クエリ別のクリック数(Search Consoleの数字を第4回から追加する予定・第3回では実装が間に合わなかった)
- 壊れた回数と、気づくまでにかかった時間
第4回は開始から約3ヶ月経過(累積80本前後)、新規サイトの検索順位が動き始める一般的な相場(freesquare)に本格的に差しかかる時期です。「本数の効き目」と「一次情報の効き目」のどちらが先に立ち上がるかが、そこで一度見えるはずです。
そして前回書いた通り、=もし第4回でもコンバージョンが0のままなら、それは「読まれていない」からではなく「問い合わせにつながる書き方をしていない」からです=。その場合は本数を減らして構成を練り直す、という判断をこの経過報告の中で書きます(続けていることを美化しないルールです)。
第3回時点での私の暫定的な結論は、「毎日1本のAI執筆は、記事の中身より運用の外側(認証・使用枠・スケジュール)を整えることのほうが重い」、というものです。中身は型に落とせば揃うので、量を続けるほど外との境目の設計品質が、コンテンツそのものより効いてきます。
AIをブログに入れるかどうかで迷っている方は、「毎日書けるか」よりも「毎日回るか」を先に見積もったほうがいい ——2ヶ月続けた立場からは、そう思います。
---
第3回はここまでです。第4回は10月末(3ヶ月時点)を予定しています。AIブログを検討中の方は、続きの号もあわせて読んでいただけると判断材料として使いやすいはずです。
御縁の代表 石本 政晴 —— 建設実務22年・現在はAIエキスパートとして中小企業のAI導入支援をしています。
この記事を書いた人
Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)
AIエキスパート / 現場実務22年
22年間ずっと現場側で実務をしてきた人間が、いまはAIエージェントを毎日の業務に組み込んで運用しています。うまくいったことも、任せて失敗したことも、そのまま書いています。
関連記事
☀️ 自社でも試している立場でご相談に乗ります
実際に運用して出た数字をもとに、御社で試すなら何から始めるかを無料でご相談いただけます。
お電話 090-1888-7622(平日9:00〜18:00)/ 公式LINEで相談














