前回、「本数を増やせばSEOは上がる」は、少なくとも2週間では起きなかった、と書きました。
あれから3週間半、開始から数えると5週間が経ちました。同じ実験をそのまま続けています。今日はその経過報告 第2回です。
先に結論を書きます。5週間経って累積30本まで積み上げましたが、ページビューの伸び方はゆるやかで、コンバージョンはまだ0のままです。 ただし、この期間で見えたのは数字より運用の壊れ方のほうでした。何を直したかを、順番に書きます。
目次

1. 前回のおさらい
第1回(経過報告 第1回)で書いたのは次のことでした。
2026年7月22日から8月6日までの16日間で14本を公開し、GA4合計は38ページビュー・38セッション・コンバージョン0。ラインで見ると、住宅ライン5本の27PVがこの期間の約7割を占めて、ほかの3ラインは反応の芽すら出ていない状態。
そこから見えた暫定的な結論が、「AIは「書く速度」を上げる道具ではなく、「一次情報を型にして貯める速度」を上げる道具として使うのが妥当そう」というものでした。
第2回はこの続きです。同じ指標で並べ直すのがこの経過報告の設計なので、指標も第1回と揃えます。
2. 5週間経過の実測値をそのまま出す
2026年7月22日から8月27日までの37日間で、累積30本を公開しました。
GA4(Googleアナリティクス)の合計は、本記事執筆時点で次の通りです。
- 累積ページビュー: 66
- 累積セッション: 66
- 累積コンバージョン: 0
第1回の2週間14本で38PV・0CVでしたから、そこから3週間半で16本増やして、追加分のPVは28、というのが素直な読み方です。本数は倍以上、PVはだいたい1.7倍。新しく足した記事ほど、まだ数字が乗っていない、という状態です。

もう少し具体的に見ると、上位3本は次の通りでした。
- 1位: #4「住宅会社のホームページ集客 完全ガイド」(P1ハブ)が14PV
- 2位: #8「AI検索時代の住宅会社集客ガイド」(P3ハブ)が10PV
- 3位: #7「GA4計測改修の前後で何が変わるのか」(P2)が9PV
第1回時点でトップだった#4は変わらず1位、2位と3位はどちらも第1回の後に公開したハブ記事とスポーク記事で、ここから伸びていました。逆に、公開して1〜2週間経っても0PVのままの記事も9本残っています。
「本数を増やすほど平均PVが下がる」ようにも見えますが、それは新規サイトでインデックス(Googleの検索対象への登録)に数週間かかるのが一般的な相場だからで(新規サイトのインデックス反映 — freesquare)、公開してすぐの記事は当然まだ数字が乗りません。第1回で公開した記事のうち、この5週間で追加のPVを稼げたのは上位3本にほぼ集中していた、という言い方が正確です。
3. ラインごとの偏りは、第1回とほぼ同じ
ラインで分けて足してみます。
- 住宅ライン(P): 11本で48PV(1本あたり4.4PV)
- 建設ライン(C): 11本で14PV(1本あたり1.3PV)
- AIの学び(A): 3本で3PV(1本あたり1.0PV)
- サービス紹介(S): 3本で1PV(1本あたり0.3PV)
第1回の時点で「住宅ラインだけが少し反応の芽を出している」と書きましたが、5週間経っても、その偏りはむしろ強くなっている、というのが第2回の読み方です。

住宅ラインが本数の割にPVを稼げている一因は、ハブ記事とスポーク記事の関係で内部リンクが厚くなっていることのようです。#4(P1ハブ)と#8(P3ハブ)に、周辺のスポーク記事から2本ずつリンクを張っているので、新しくスポークを1本足すたびに、ハブ側にも人が回ってきます。
建設ラインは本数を住宅と同じ11本まで積んでも、まだPVは住宅の3分の1以下でした。ここは正直、まだ読み解けていません。読者の検索行動が違うのか、私の書き方が建設読者に届いていないのか、それとも単に本数がもう少しいるのか。第3回までは判断を保留する予定です。
AIの学び(A線)とサービス紹介(S線)は本数がまだ3本ずつと少なく、反応差を語る前にサンプル不足です。両方とも「読んだ人が問い合わせに変わる」ことを直接期待するラインではないので、この2つは指名検索と滞在時間で追うことにします(Search Consoleの数字は第3回から並べる予定です)。
4. この5週間で「壊れた」こと4つ
第1回で書いた通り、AI運用でいちばん怖いのは「動いているように見えるけれど、実は動いていない」状態でした。
第2回の期間でも、同じ類の壊れ方が4回起きました。それぞれ書きます。

① 8月12日、Macがログインしていなくて夜間ジョブが動かなかった。予約公開の準備は毎晩深夜2時にMacで走る設計なのですが、その日はスリープからログインに戻っていなくて、ジョブそのものが呼ばれなかった。この日は09:00の公開枠がまるごと空きました。手作業で穴埋めしたのですが、気づいたのは朝の6時間後でした。
② 8月13〜16日にかけて、3晩中2晩で夜間ループが停止していた。①の直後の週で、別の原因が2つ重なった状態です。「動かなかったこと」を朝の通知に含めていなかったのが根っこで、気づくまでに3日かかりました。この期間で公開できたのは1本だけです。
③ 8月18日、記事は書けたのに予約投稿だけができなかった。夜間タスクは「事前に許可した文字列のコマンドだけが動く」設計なのですが、私が途中でスクリプトの呼び方を「絶対パス」に書き換えていて、その書き方は承認リストに入っていなかった。4回連続で承認拒否になり、記事本文とSNS文までは仕上がったのに、09:00公開の枠は空のままでした。気づくまでに15時間。
④ 8月11日、自分の経歴の年数と氏名の誤字が公開記事に混じっていた。厳密には第1回の期間に混入した誤りを第2回の期間で発見・修正した話です。8本の記事のうち、経歴年数(建設実務20年/22年)の混在が21箇所、氏名の誤字が3件。この件は別記事にそのまま書きました。気づくまでに19日。
4件を並べると、気づくまでの時間が「6時間 → 3日 → 15時間 → 19日」とバラバラなのが分かります。運用の質は、失敗の件数より「気づくまでの時間」で決まる、と第1回で書きましたが、この5週間でそれを実測で確認した形です。
5. うまくいったこと・見え始めたこと
失敗を書いた分だけ、うまくいったことも書きます。
まず、上で書いた4件のうち①②③については、直したうえで再発させていません。それぞれ、次の順番で仕組みを入れました。
- ①:朝の通知に「昨夜のジョブが走らなかった場合」も含めた(走らなかったこと自体を検知)
- ②:夜間ループの経路に「事前チェックのタイムアウトで一晩を丸ごと落とさない」ガードを入れた
- ③:スクリプトの呼び方を絶対パスから相対パスに戻し、承認拒否が2回続いたら粘らず理由をログに書いて終わる、というルールを手順書に書き足した
④はもう少し根っこの直し方をしました。同じ経歴や氏名を毎回書き直すのをやめて、正典を1箇所に置き、記事側からはそこを参照するだけ、という運用に切り替えました。AIに何度も書かせるのではなく、AIが読みにいく側の場所を1つにする、という発想です。これで、少なくとも同じ失敗は起きなくなりました。
次に、「次に書く記事の選び方」を大きく単純にしました。第1回の期間には、記事を選ぶための「印」を設計書のあちこちに散らして、その印を目印にAIが記事を選ぶ、という凝った仕組みで動かしていました。ところが、その印が陳腐化した瞬間に8晩まるごと空振り(第1回で書いた失敗)が起きた。
そこで、曜日ごとに書くラインを固定して、選ぶルールは「予定日が最も早い企画をとる」、これだけに絞りました。仕組みを凝るほど、その仕組みが壊れたときの被害が大きくなる、という当たり前のことを、遠回りして確認した格好です。
そして最後に、AIには「型」を毎回渡すという運用が、この5週間で少しずつ形になってきました。私の場合の「型」は、建設実務22年の経歴、正典化した氏名の表記、ラインごとの禁止事項(採用比較を書かない・派遣と読める表現にしないなど)、記事の構成テンプレといった、書き手側で毎回変わらない部分です。これをAIに毎回渡すようにしてから、「もっともらしく書けるから起きる事故」の発生頻度が下がりました。
ここまでの手応えは、「AIを賢くしようとするより、AIに毎回渡す側を整えるほうが早い」というものです。 これは第3回以降でも同じ指標で追い続ける予定です。
6. 第3回(3ヶ月時点・10月末)に見る指標
同じ指標で並べます。第1回・第2回と比べられるように、フォーマットは変えません。

- 記事本数(累積)
- ページビュー・セッション・コンバージョンの合計
- ライン別の反応差(1本あたりPVで比較)
- 検索クエリ別のクリック数(Search Consoleの数字を第3回から追加)
- 壊れた回数と、気づくまでにかかった時間
第3回は開始から約3ヶ月経過(累積60〜80本前後)、新規サイトの検索順位が動き始める一般的な相場(freesquare)に差しかかる時期です。「本数の効き目」と「一次情報の効き目」のどちらが先に立ち上がるかが、そこで一度見えるはずです。
そして、=もし第3回でもコンバージョンが0のままなら、それは「読まれていない」からではなく「問い合わせにつながる書き方をしていない」からです=。その場合は本数を減らして構成を練り直す、という判断をこの経過報告の中で書きます(続けていることを美化しないルールです)。
第2回時点での私の暫定的な結論は、「毎日1本のAI執筆は、SEO対策としてよりも、運用の壊れ方を先に潰していく訓練として意味がある」、というものです。数字より、壊れたときに、どれだけ早く直せたか——このもう1つの指標を、第3回でも同じ形で並べます。
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第2回はここまでです。第1回と第3回のあいだに読めるように、次の号までは1ヶ月半ほど空きます。AIブログを検討中の方は、続きの号もあわせて読んでいただけると判断材料として使いやすいはずです。
御縁の代表 石本 政晴 —— 建設実務22年・現在はAIエキスパートとして中小企業のAI導入支援をしています。
この記事を書いた人
Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)
AIエキスパート / 現場実務22年
22年間ずっと現場側で実務をしてきた人間が、いまはAIエージェントを毎日の業務に組み込んで運用しています。うまくいったことも、任せて失敗したことも、そのまま書いています。
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