毎日1本・AI執筆でSEOは上がるのか(自社実験 経過報告 第1回)

ノートPCの分析画面を2人で覗き込みながら経過を説明している場面

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「AIで毎日ブログを書けば、SEOは上がるんですか?」

ここ数週間、経営者の方から一番よく聞かれる質問です。答えを持っていると格好がつくのですが、正直まだ持っていません。

そこで、このブログ自体を実験台にして、毎日1本・AI執筆・予約公開を続けています。今日はその経過報告の第1回。2週間分の実測を、うまくいっていることも、2日間まるごと止まった失敗も、そのまま出します。

結論を先に言うと、「本数を増やせばSEOが上がる」は、少なくとも2週間では起きませんでした。 ただ、別のもの——何を積み上げると数字が動きそうかの手がかり——は見え始めています。

ノートPCの分析画面を2人で覗き込みながら経過を説明している場面

1. 何を、どうやっているのか

まず実験の設定を書いておきます。

このブログ(御縁ブログ)は、建設・住宅・AIの学び・サービス紹介の4つのラインを、曜日で固定して回しています。月・水・土は建設、火・木は住宅、金はAIの学び(この記事のライン)、日はサービス紹介。週7本、うち建設3本の配分です。

執筆はAIエージェント(AnthropicのClaude)、画像は生成AI(gpt-image-2)、入稿はWordPressのREST APIで自動化しています。毎晩深夜、次に書く記事を決めて、本文と画像を作り、予約公開(翌朝9時)まで自動で仕込む。

朝、私が起きたら、記事がすでに公開直前の状態で待っています。品質に問題があれば9時までに取り消せる、というのが唯一の安全網です。

曜日ごとに4色の付箋が並んだ投稿カレンダーの俯瞰

なぜ「毎日1本」にしたのか。理由は2つあります。

1つ目は、AIエージェント運用そのものを自分で回してみたかったから。クライアントに「AIをどう入れるか」を提案する立場なのに、自分の仕事で回していなければ話に厚みが出ません。実験台は必ず自社、という決めごとです。

2つ目は、SEOで一般に言われている「継続的な発信」を、AI時代にやったらどうなるかを見るため。手作業なら週1本が限界の会社が、AIを入れて毎日1本になったとき、Googleはそれをどう扱うのか。仮説を検証する前に、まず数字を集めます。

2. 2週間の実測値をそのまま出す

2026年7月22日から8月6日までの16日間で、14本を公開しました。GA4(Googleアナリティクス)の合計は次の通りです。

分析ツールの数字カードに38・38・0と並んでいるマクロ接写
  • ページビュー: 38
  • セッション: 38
  • コンバージョン: 0

数字を見て、拍子抜けした方もいると思います。私も同じです。月間PVは3桁後半のペース、コンバージョンはまだゼロ。「AIで量産すれば伸びる」というストーリーとは、ずいぶん違います。

内訳を見ると、記事1本ずつのばらつきが大きい。

自社ブログ14記事のGA4ページビュー実測値(最大14PV・平均3.8PV・0PVも1本)
  • 一番読まれた#4「住宅会社のホームページ集客 完全ガイド」(ハブ記事)が14PV
  • 2番目は#2「新潟市 注文住宅 おすすめ とAIに聞くと何が出るか実験」が6PV
  • 0PVの記事も1本(#3「アクセスはあるのに問い合わせがない」)
  • 平均は1本あたり約3.8PV

ラインごとに見ると、住宅ライン5本の合計が27PV(この期間の約7割)、建設ライン3本が7PV、AIの学び1本とサービス1本はそれぞれ3PVと1PV。

住宅ラインだけが反応の芽を出している、というのが素直な読み方です。とくにハブ記事型(周辺記事を束ねる長めの記事)に反応が集中する傾向がここでは出ています。

もっとも、新規サイトの検索順位は3〜6ヶ月かかるというのが一般的な相場です(Googleのインデックス反映まで数週間〜数ヶ月)。2週間の結果を「失敗」と言い切るのは早すぎるし、「成功」と言い張るのはもっと違う。現時点では、まだ判断材料にすらなっていない、というのが正確な言い方です。

3. 壊れたこと・壊れかけたこと

数字より、この期間で学んだのは壊れ方でした。

監視を入れる前と後で、同じ画面が別の意味を持つビフォーアフター分割

「動いているように見えるけれど、実は動いていない」が、AI運用でいちばん怖い状態でした。以下、実際に起きたことです。

① 認証切れで2日間まるごと停止した。予約公開に必要な認証トークンが7月末に切れていたのですが、夜間の自動処理は「正常終了」というログを残していた。中身は「エラーで途中終了→取り扱わずに次へ」だったのに、外から見ると「成功」に見えるログ設計になっていた。2日間、記事がゼロ本のまま気づけませんでした。

② 手順を固める前に自動化して、8晩まるごと空振りした。「次に書く記事」を選ぶルールが甘く、判定に使うマーカーが陳腐化した瞬間に「該当なし」で全部止まる、という壊れ方をしていました。「動くもの」を先に作りすぎたのが原因です。

③ 画像がAIっぽく揃ってしまった。ある記事で、4枚中3枚に「人物がホログラム画面を指差す」構図を使ってしまい、代表の私自身から「同じ構図の反復は、それ自体が新しいテンプレになる」というフィードバックを出す羽目になりました。プロンプトを人間側で毎回書き直さないと、AIは前回とよく似た絵に収束していきます。

④ 作風の指定と個別プロンプトが衝突した。全体の作風を「親しみのある実写」に統一しようとしたのに、記事側のプロンプトに旧作風(ホログラム・光の粒子)が残っていて、絵の中で真正面から喧嘩していました。プロンプトのコピペ運用ができない(毎回ゼロから書き直す)というルールに落ち着きました。

どれも「1本の記事を書く」だけなら気づかない類の失敗です。継続運用に切り替えた瞬間に初めて表面化する穴でした。

4. 2週間で見え始めたこと

数字は少ないですが、方向は見えてきました。

まず、「本数」だけではSEOは動かない。これは想像通りですが、実測で確認できたのは大きい。Googleが2026年3月のコアアップデートで示した方向——「独自の調査・事例・体験が全く含まれない記事」は評価が下がる(2026年3月Googleコアアップデート)——と、私が2週間で見た景色は、たぶん同じ方向を指しています。

つまり、AIに書かせるとしても、土台に「その会社にしかない一次情報」がないと、量が増えても積み上がらない。私の場合の一次情報は建設実務22年で、それを毎回記事に必ず織り込むようにしてから、少しずつ反応が変わり始めました。

次に、AIは「書く速度」を上げる道具ではなく、「一次情報を型にして貯める速度」を上げる道具として使うのがよさそう、という手応え。同じ経歴を毎回1から書くのは私も飽きるし、AIも上達しない。会社の書式・自分の実務経験・過去の判断を、AI側に少しずつ覚えさせて、毎回それを引き出す運用にしています。これは次回以降の記事で数字を出す予定です。

そして最後に、「動いているか」を人が見に行かないと運用は止まる。①の失敗が典型で、これ以降、認証チェックと投稿件数を独立に監視する仕組みを追加しました。AIが最終判断する部分は増やしていません(判断は常に人)。増やしたのは「AIの動作を人が見に行く頻度」の方です。

5. 次回までにやること

第2回(1ヶ月経過時点・8月末)は、同じ指標で並べます。

  • 記事本数(積み上げ)
  • ページビュー・セッション・コンバージョンの合計
  • ライン別の反応差
  • 検索クエリ別のクリック数(Search Consoleの数字を追加する)
  • 失敗した回数と、気づくまでにかかった時間

この最後の指標が実は一番大事だと思っています。継続運用の質は、成功例より「壊れたときにどれだけ早く直せたか」で決まる気がしているからです。

現時点での私の暫定的な結論は、「毎日1本のAI執筆は、SEO対策としてよりも、一次情報を蓄積する運用として意味がある」、というものです。数字が動くかどうかは3ヶ月〜半年見ないと分かりません。ただ、その間に「その会社にしかない話」がどれだけ形になったかは、AIが書こうが人が書こうが、確実に残ります。

AIをブログに入れるかどうかで迷っている方は、「本数を増やす」よりも「一次情報を型にして残す」を先に考えるといい、と、2週間続けた立場からは思います。次回、1ヶ月時点の数字でこれを検証します。

---

第1回はここまでです。この経過報告はしばらく続けます。同じ指標で並べていくので、AIブログを検討中の方は、続きの号もあわせて読んでいただけると、判断材料としては使いやすいはずです。

御縁の代表 石本 政晴 —— 建設実務22年・現在はAIエキスパートとして中小企業のAI導入支援をしています。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

AIエキスパート / 現場実務22年

22年間ずっと現場側で実務をしてきた人間が、いまはAIエージェントを毎日の業務に組み込んで運用しています。うまくいったことも、任せて失敗したことも、そのまま書いています。

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AIを業務に入れるとき、最初に渡すべき仕事の選び方

夜のオフィスで一席だけ明かりが灯り、その上空に光の層が広がっている俯瞰イメージ

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「うちもAIを使いたいんですが、何から始めればいいですか」。

ここ数ヶ月、いちばん多く聞かれる質問です。建設会社の経営者からも、住宅会社の経営者からも、ほぼ同じ言い方で聞かれます。

私の答えはいつも同じで、最初に渡すのは「やり直しが効く仕事」から、です。

この記事では、なぜそう答えるのかを、自分の会社で実際にやったこと——うまくいったことも、先日2日間まるごと止まった失敗も含めて——整理します。

夜のオフィスで一席だけ明かりが灯り、その上空に光の層が広がっている俯瞰イメージ

1. 多くの会社は「何から」で止まっている

まず、いまどのくらいの会社がAIを使っているのかを見ておきます。

中小企業基盤整備機構が2026年3月に公表した実態調査(全国の中小企業10,000社に配布・有効回答1,668社)によると、AIを導入している中小企業は20.4%、導入を予定・検討中が18.6%、そして「導入予定なし」が61.0%でした(中小企業のAI等の利活用に係る実態調査)。

中小企業のAI導入状況(導入済み20.4%・導入予定/検討中18.6%・導入予定なし61.0%)

同じ調査で、私がいちばん引っかかったのは別の数字です。

「成功事例や活用事例などの情報が不足している」と答えた企業が83.3%。「適切なベンダーや製品を選定する情報の不足」が79.8%で続きます。

つまり、多くの会社は「AIが要るかどうか」で迷っているのではなく、「で、うちは何から手をつけるのか」が分からなくて止まっているということです。

私が「何から始めればいいですか」と聞かれ続けているのは、たまたまではなかったわけです。

2. 私が最初にAIに渡した仕事

先に、私自身が何をやっているかを書きます。

私は22歳から一般土木の施工管理、26歳からは専門業種の技術職として、通算22年ずっと現場側にいました。いまはその経験を土台に、AIを使って現場事務所のバックオフィスを効率化する仕事をしています。

そのうえで、自分の会社で最初にAIに渡したのは「このブログを書いて予約投稿するまで」の仕事でした。

具体的には、毎晩決まった時刻にAIが動いて、次に書く記事をリストから選び、必要な調べものをして、本文を書き、画像を作り、翌朝9時公開の予約投稿として登録するところまでを一続きでやります。SNSの投稿文もそこで作っておいて、翌朝別の仕組みが投稿します。

ここでいう「AIエージェント」というのは、チャットで一問一答するのではなく、手順を渡すと自分で調べて実行するところまで進むAIのことです。難しく考えなくて大丈夫で、要は「指示書を読んで作業する担当者」に近い使い方です。

なぜこの仕事を最初に選んだのか。理由は次の章のとおりです。

3. 最初に渡す仕事を選ぶ4つの条件

私が仕事を選ぶときに見ているのは、この4つです。

3-1. やり直しが効くこと

いちばん大事なのがこれです。間違っていたら捨ててやり直せる仕事かどうか。

ブログ記事は、公開前なら何度でも書き直せます。おかしければ消せばいい。取り返しがつきます。

逆に、一度出したら戻せない仕事——提出済みの書類、送信済みの見積、押した判子——は最初に渡す仕事ではありません。AIが優秀かどうか以前に、学習期間中に必ず起きる失敗を吸収できないからです。

やり直しが効く仕事と、一度きりでやり直せない仕事の対比イメージ

3-2. 出来の良し悪しを、自分が判定できること

次に、上がってきたものを見て「これは違う」と自分が言えるか。

私はブログの文章については、良い・悪いの判断が自分でつきます。だから任せられます。

判断できない分野の仕事を最初に渡すと、間違ったまま進んでいることに気づけません。これは効率化ではなく、単にリスクを増やしているだけです。

3-3. 毎回発生する仕事であること

年に1回の仕事をAIに渡しても、仕組みを作る手間のほうが大きくなります。

先ほどの調査でも、AIの導入目的は「業務効率化/作業時間の短縮」が87.0%と突出していて、2位の「品質向上」(32.3%)と50ポイント以上の差がついています。

AIの導入目的(業務効率化・作業時間の短縮が87.0%で突出)

時間を削るのが目的なら、削れる回数が多い仕事=頻度の高い仕事から入るのが素直です。

3-4. 止まっても、他人に迷惑がかからないこと

そして最後がこれです。最初の実験台は、必ず自分の会社の仕事にする。

お客様に納品する仕事や、期限のある提出物でいきなり試すと、うまくいかなかったときに謝るのは自分ではなく相手の時間です。

私がクライアントの業務ではなく自社のブログから始めたのは、この理由が大きいです。

4. 実際に、2日間まるごと止まりました

ここからが失敗の話です。

先ほど「毎晩AIが記事を書く」と書きましたが、この仕組みは2026年7月31日と8月1日の2日間、まったく動きませんでした。記事は1本も作られず、ブログは2日分の穴が空きました。

原因はAIの性能ではなく、AIを動かすための認証が深夜に期限切れになっていたという、ごく事務的なものでした。人が誰も触っていない時間帯に切れて、そのまま朝を迎えていたわけです。

ただ、本当に痛かったのは止まったことではなく、止まったのに誰も気づけなかったことでした。

仕組みとしては「失敗しても処理を続ける」という作りにしていたので、外から見るかぎりエラーはゼロ、正常終了と記録されていました。実際には中身が全滅していたのに、です。

気づいたのは2日経ってからでした。

私はこの経験から、AIに仕事を渡すときの条件をもう1つ足しました。「動かなかったときに、それが分かる形になっているか」です。

いまは、認証が切れていれば作業を始める前に止めて手元に通知が来ますし、朝の時点で記事が無ければ「無い」と知らせが来ます。AIに仕事を渡すというのは、正常系を作ることではなく、異常に気づける形を作ることだ——というのが、2日分の記事と引き換えに学んだことです。

明け方の窓際で、止まっていた仕組みに気づいた瞬間のイメージ

ついでに正直な数字も書いておきます。毎日書けているからといって読まれているわけではありません。この仕組みで公開した記事は、直近90日で1本あたり0〜2ページビュー、サイト全体でも30日で162ページビューという規模です。「毎日出せている」と「成果が出ている」は別物で、いまは前者を作っている段階です。

5. 逆に、最初に渡してはいけない仕事

条件の裏返しになりますが、はっきり言葉にしておきます。

1. 一度出したら取り消せないもの(提出済みの書類、送信済みの連絡、対外的な回答) 2. 金額と固有名詞が入るもの。AIは、それらしい数字と名前をそれらしく書きます。ここは人が確認する場所です 3. 判断そのもの。「どちらを選ぶか」を渡してはいけません。渡すのは、判断材料を揃えるところまでです

3つ目は、私の仕事の線引きそのものでもあります。AIに書類の下ごしらえをさせても、提出するかどうかを決めるのは、必ずその現場の責任者側です。ここを渡してしまうと、効率化ではなく責任の押し付けになります。

6. 明日からできる、最初の30分

最後に、実際にやってみるための手順を書きます。特別な道具は要りません。

机の上に業務を書き出した付箋を色分けして並べた俯瞰イメージ

1. 付箋を20枚用意して、先週やった仕事を1枚1件で書き出す(思い出せる範囲でかまいません) 2. 「やり直しが効くか」で2つの山に分ける 3. やり直しが効く山の中から、毎週やっている仕事を3枚選ぶ 4. その3枚のうち、自分が出来の良し悪しを判定できるものを1枚だけ残す 5. その1枚を、まず自分でAIに手伝わせてみる(いきなり自動化しない)

最初は自動化しないことが大事です。自分で何度か一緒にやってみて、「毎回だいたい同じ手順だな」と分かってから仕組みにする。順番を逆にすると、間違った手順が毎晩正確に繰り返されるだけになります。

私も、いまの毎晩動く仕組みにたどり着く前に、8晩続けて何も成果が出ない期間がありました。原因は設定の問題でしたが、手順が固まる前に自動化を急いだという面もあったと思っています。

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「うちは何から始めればいいですか」の答えは、業種によって変わりません。

やり直しが効いて、良し悪しが自分で分かって、毎週発生して、止まっても人に迷惑がかからない仕事。それが1枚見つかれば、そこが入口です。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

AIエキスパート / 現場実務22年

22年間ずっと現場側で実務をしてきた人間が、いまはAIエージェントを毎日の業務に組み込んで運用しています。うまくいったことも、任せて失敗したことも、そのまま書いています。

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