来場予約が入るLINEリッチメニュー設計 ── 6分割で主役を1つに絞る型

住宅会社の広報担当者がスマホのリッチメニュー編集画面を操作している一瞬。左上のマスに「来場予約」の日本語ラベルが見える

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「LINEを買い切り型で1回作ったのですが、来場予約が思ったほど入りません」——新潟の住宅会社・工務店から、この相談をよくいただくようになりました。

トーク画面を見せていただくと、リッチメニューはきちんと6分割で作られていて、6つのボタンがちゃんと並んでいます。だから「作りが悪い」というより、6枠の使い方の設計の話であることがほとんどです。

住宅会社の広報担当者がスマホのリッチメニュー編集画面を操作している一瞬。左上のマスに「来場予約」の日本語ラベルが見える

リッチメニューは「もう一つのホームページ」だが、6枠の重みは平等ではない

公式LINEのリッチメニューは、トーク画面下部に常時表示されるもう一つのホームページとして機能します。LINE公式アカウントのマニュアルによれば、大サイズ(2500×1686px)で最大6つのタップ領域を設置でき、これが業種を問わず住宅会社でも定番の使い方になっています(LINEヤフー for Business リッチメニュー作成マニュアル)。

タップ率のポテンシャルも高い媒体です。業界の解説メディアでは、リッチメニューのタップ率は配信メッセージの3〜5倍、さらに大サイズは小サイズの約1.5〜1.8倍タップされやすい、という数値が紹介されています(WEB FLEEK リッチメニュー完全ガイド)。

リッチメニューの大サイズと小サイズのタップ率の目安(配信メッセージのタップ率を1.0とした指数値の比較)を、業界公開値を参考にしたイメージ棒グラフ

つまり「6分割で大サイズ」というだけで、媒体としてはすでに強い場所です。問題は、その6枠の使い方のほうにあります。

「6枠を平等に扱う」のが一番よくある失敗

リッチメニューの相談で一番多い失敗は、6つのボタンを全部同じ重みで扱ってしまうことです。

  • 6マスすべて同じ色・同じフォント・同じ大きさで並ぶ
  • 6マスの見出しが「資料請求」「来場予約」「モデルハウス」「施工事例」「LINE相談」「会社案内」と横並びで、どれが一番押してほしいのか読み取れない
  • 6マスすべて別ページへの遷移で、押した先のゴールが揃わない

これだと、6つあるということ自体が、どれも押されない理由になります。業界の解説記事でも、「1配信に複数のCTAを詰め込むと、どれも押されないままスルーされやすい」と繰り返し指摘されているところです(FancyWebmate 工務店・注文住宅のLINE活用完全ガイド)。

家のシルエットから6本の光の帯が伸び、「来場予約」の1本だけが太く強調されている抽象データアート

住宅会社の場合、リッチメニューで最終的に取りたい成果は「来場予約」に集約されることがほとんどです。資料請求もモデルハウス紹介も施工事例も、最後は「一度来場していただく」への通り道として置かれています。

だとすれば、6枠の重みも同じ形になっているのが自然です。「来場予約」を1つの主役として真ん中に据え、残り5枠は主役へつなぐ脇役として控えめに置く——この構造にするだけで、リッチメニューの読まれ方はまったく変わります。

主役=来場予約に絞ったときの標準6分割

「主役を1つに絞る」を6分割に落とし込むと、次のような配置になります。左上を主役=来場予約に置くのがセオリーです。

視線はスマホ画面の左上から右下へ流れる(Zの法則)ため、タップしてほしいボタンほど左上に置くという原則が2026年時点でもそのまま通用します。業界の解説メディアでも、「予約ボタンを最も目立つ位置(左上)に配置し、ボタンの色をアクセントカラーにすることで、LINE経由の予約率が平均2.3倍に向上」という数値が示されています(WEB FLEEK リッチメニュー完全ガイド)。

スマートフォンのリッチメニュー6分割画面のマクロ接写。左上「来場予約」のマスに女性の指がふれようとしている

住宅会社の6分割の標準形は、次のように左上を主役にして時計回りに脇役を並べるのがおすすめです。

  • 左上(主役):来場予約(見学会予約・完成邸ルームツアー予約なども含む)
  • 中央上(準主役):資料請求(カタログ・施工事例集)
  • 右上(補助):モデルハウス案内(開催中のイベント・展示場アクセス)
  • 右下(信頼補助):施工事例(写真ギャラリー・お客様の声)
  • 中央下(相談導線):LINE相談(フォームではなくLINE内で完結)
  • 左下(会社基本):会社案内(アクセス・営業時間・会社概要)

大事なのは、左上「来場予約」1マスだけを色・枠・アイコンでアクセント化し、残り5マスは白地の細字で控えめに置くことです。「6マスあるけれど、押してほしいのはここです」が、絵の設計だけで伝わる形になります。

5マスに載せる脇役の選び方

主役以外の5マスをどう埋めるかで、主役=来場予約に人が流れるかどうかが決まります。ここは「思いつく順」に並べてしまうと、5マスがバラバラのゴールを指してしまい、また平等に戻ってしまいます。

住宅会社の場合、5マスは「来場予約に至る前段」として選ぶのが自然です。

  • 検討初期の人には:資料請求・施工事例(判断材料を渡す)
  • 候補として絞りかけている人には:モデルハウス案内・LINE相談(触れる場所を作る)
  • どのフェーズの人にも:会社案内(不安を消す)

つまり、5マスの脇役は主役=来場予約への「準備段階」を並べるという考え方です。「LINEショップ」「Instagramへのリンク」「メルマガ登録」など、来場予約の動線から外れる項目を6マス内に混ぜないこと——これだけで6分割は主役に人を集める形に変わります。

更新頻度は「季節×3ヶ月」で回すのが住宅会社の型

リッチメニューは一度作って終わりではなく、季節や開催中のイベントに合わせて更新する必要があります。ただし、住宅会社の実情に「毎週更新」は合いません。

住宅会社の広報担当者が「3ヶ月ごとの更新カレンダー」に季節ごとの付箋を貼っている一瞬

業界の解説では、リッチメニューは月1回以上チェックし、新しいメニューを設定してから2〜4週間で効果を評価する、という運用サイクルが紹介されています(Web戦略ガイド リッチメニュー設計ガイド2026年版)。

住宅会社の場合、四半期(3ヶ月)ごとに大枠を入れ替え、月1回はイベント情報だけ差し替える運用がちょうど回りやすい頻度です。

  • 春(3〜5月):完成見学会・引き渡し後の住まいの見学
  • 夏(6〜8月):資金相談会・住宅ローン相談・土地探し相談
  • 秋(9〜11月):土地探し・秋の完成見学会・見学ツアー
  • 冬(12〜2月):完成邸ルームツアー・年始相談会・住宅性能の実感イベント

主役=来場予約の枠は固定で、変えるのは残り5マスの中身と、来場予約の中で案内するイベントの種類だけです。主役の枠まで動かすと、常連の友だちが「押す場所」を毎回覚え直すことになり、タップ率が落ちます。

効果は「LINE公式アカウントの分析画面」で月1回だけ見る

リッチメニューを更新したあと、効果を見るのはLINE公式アカウントの分析画面です。LINEヤフー公式のマニュアルで、指標の定義は次のように明記されています(LINEヤフー for Business リッチメニュー分析マニュアル)。

  • インプレッション:リッチメニューが表示された回数
  • インプレッションユーザー:リッチメニューを表示させたユーザー数
  • クリック:リッチメニューがクリックされた回数
  • クリックユーザー:リッチメニューをクリックしたユーザー数
  • クリック率:クリックしたユーザー数を表示させたユーザー数で割った数

住宅会社が月1回だけ見るのは、主役=来場予約1マスの「クリック率」で十分です。

  • クリック率が5%を下回っているなら、主役の絵・言葉・色・置き場所のどれかを見直すサインです(Web戦略ガイド リッチメニュー設計ガイド2026年版)
  • 6マスすべてのクリック率が横並びなら、主役が主役になれておらず「詰め込み型」に戻っている可能性が高い
  • 主役だけクリック率が飛び抜けて高いなら、設計は機能しています。あとは来場予約フォーム側の使いやすさへ焦点を移します

指定期間内のクリック者が20人未満だと、公式の分析画面では数値が非表示になる(同マニュアル)ので、友だち数が少ない住宅会社は月次ではなく四半期でまとめて見る、という頻度調整も必要です。

避けたい5パターン ── 「作られてはいるが押されない」典型

これまでご相談いただいたリッチメニューで、「作られてはいるが押されていない」典型を5つに整理すると、住宅会社ではだいたい次のどれかに当てはまります。

左=6マスに情報を詰め込んだ避けたい型/右=5マスを控えめにして左上1マスだけを主役に絞った推奨型のビフォーアフター分割
  • ①6マス平等型:6マスとも同じ色・同じ大きさ・同じ強さ。主役がいない
  • ②詰め込み型:6マスの中にInstagram・メルマガ・LINEショップ・電話・地図など来場予約の動線から外れる項目を混ぜる
  • ③リンクだけ型:6マスすべて外部サイトへ飛ばし、リッチメニューが素通りされる中継地になっている
  • ④ペルソナ不明型:見学会の告知が終わっているのに枠だけ残っていたり、季節と合っていないイベントが載ったまま
  • ⑤放置型:初期構築のまま半年以上更新されていない。友だちにとって「変わらない=見なくてよい」という信号になる

リッチメニューは、作った瞬間ではなく「その後の3ヶ月」で成果が変わります。主役を1つに絞り、季節で残り5マスを差し替えるというリズムだけ持っていれば、上の5パターンには落ちにくくなります。

予約のその後 ── LINE内で予約完結までつなぐ

主役=来場予約のマスをタップしていただいた後、遷移先がWeb上の予約フォームだと、そこでもう一段離脱します。せっかくリッチメニューまで押していただいたのに、フォームの入力途中で戻られるのが一番もったいないケースです。

住宅会社向けのLINE活用ガイドでは、Lステップ等のカレンダー予約機能を使えばLINE上で日程調整まで完結でき、リマインドは前日と当日朝の2回配信が離脱防止のポイント、と紹介されています(FancyWebmate 工務店・注文住宅のLINE活用完全ガイド)。

  • LINE内で日程を選ぶ(Webフォームへ飛ばさない)
  • 前日と当日朝にリマインドを送る(来場忘れを防ぐ)
  • 来場後にお礼メッセージと次の一歩の案内を1本入れる

この3ステップを主役=来場予約の後ろに置くと、「押していただいた反響が、実際の来場までつながる率」が上がります。買い切り型の初期構築では予約フォームの外部リンク接続までが範囲になっていることが多いので、LINE内予約が必要な段階なら月額型(Lステップ等)への切り替えを検討する、という順序になります。

月額型と買い切り型の費用構造は、住宅会社の公式LINE、月額型と買い切り型の費用比較で別途整理しています。まず買い切り型で6分割を主役型に組み直し、来場予約が実際に押されるようになってから月額型への移行を検討する——この順番が、住宅会社にとってはコストと成果のバランスが取りやすい入り方です。

決めておく3つのこと(設計に入る前に)

リッチメニューを組み直す・新しく作る前に、住宅会社側で決めておいたほうがいい項目が3つあります。

A4紙3枚に手書きした6分割リッチメニュー設計案の3パターン(詰め込み型・主役1つ型・絞り込み型)を真上から俯瞰した構図
  • 主役の1マス:来場予約・見学会予約・完成邸ルームツアーのうち、この3ヶ月で一番増やしたいもの1つを選ぶ
  • 予約の受け方:Webフォームか、LINE内予約か、電話か。主役タップの後にどこへ着地させるかを先に決める
  • 更新の担当と頻度:社内で誰が四半期に1回、絵を差し替えるかを決める。外注する場合も社内窓口を1人置く

この3つが決まらないうちに「とりあえず6分割で作りましょう」に進むと、必ず6マス平等型に戻ります。主役1つ・遷移先1つ・担当1人——この3点セットで設計するのが、住宅会社のリッチメニューでつまずかない一番シンプルな入り方です。

まとめ:主役を決めれば、6分割は動き出す

| 場所 | 役割 | 変える/固定 | |---|---|---| | 左上(主役) | 来場予約 | 固定(季節で中のイベントだけ差し替え) | | 中央上/右上/右下/中央下 | 資料請求・モデルハウス・施工事例・LINE相談 | 季節に合わせて差し替え | | 左下 | 会社案内 | 固定 |

住宅会社のリッチメニューは、「6つ何を並べるか」ではなく「1つ何を主役にするか」で決まる——これが、これまで見てきた成功と失敗の一番はっきりした違いです。

6分割そのものは、業界標準の強い枠です。主役を1つに絞り、脇役5マスは主役へつなぎ、季節で中身を差し替える——このリズムを3ヶ月回すだけで、「作ったのに押されない」から「押されて来場につながる」へ変わる住宅会社を、この2年間で何社も見てきました。

住宅会社の集客はホームページ・LINE・広告が組み合わさって回るので、LINE単独で判断しようとすると迷います。4媒体の役割分担と立ち上げ順序は住宅会社の媒体別集客マップで、LINE公式アカウントの本体と拡張ツールの費用構造は住宅会社の公式LINE、月額型と買い切り型の費用比較で、それぞれ別に整理しています。

「自社のリッチメニューを、主役=来場予約が押される形に組み直したい」という場合は、下記からご相談ください。現在のリッチメニュー・友だち数・成果地点を伺ったうえで、無理のない設計案と3ヶ月の更新リズムを一緒に描きます。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

上級ウェブ解析士 / 御縁 GROWTH 代表

新潟の住宅会社・工務店を中心に、GA4計測の設計からAI検索(GEO)対策、サイト制作、公式LINE構築までを支援しています。

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住宅会社の媒体別集客マップ ── HP・LINE・YouTube・広告の役割分担

住宅会社のオフィスのデスクにノートPCと「HP」「LINE」「YouTube」「広告」の4枚の付箋が並ぶ、明るく整理された全景

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「HPも直したい、LINEも入れたい、YouTubeも始めたい、広告も回した方がいい」——新潟の住宅会社・工務店から、この4つを一度にご相談いただくことが本当に増えました。

そのたびに感じるのは、4つの媒体は、それぞれ受け持っている役割が違うということです。同じ「集客」という言葉で並べてしまうと、順番も判断軸もぶれます。この記事では、住宅会社の4媒体(自社ホームページ・公式LINE・YouTube・Web広告)を検討フェーズの時間軸に並べ直し、どれから手を付けるかを整理します。

住宅会社のオフィスのデスクにノートPCと「HP」「LINE」「YouTube」「広告」の4枚の付箋が並ぶ、明るく整理された全景

4つの媒体を「時間軸」で並べ直す

住宅の検討期間は数ヶ月から2〜3年と長く、検討者は同じ会社に何度も戻ってきて確かめるという動き方をします。

だから住宅会社の集客は、「1つの媒体で完結させる」のではなく、4つの媒体がそれぞれ違うフェーズを受け持つリレーとして設計するのが自然です。

家のシルエットからHP・LINE・YouTube・広告の4本の光の帯が伸び、右端の「反響」の円へ収束する抽象データアート

役割を1行にすると、次のように分かれます。

  • 自社ホームページ(HP) —— 「この会社に頼んで大丈夫か」の判断材料を並べる場所
  • 公式LINE —— 一度接点を持った人と細く長くつながり続ける場所
  • YouTube —— 写真と文章では伝わらない会社の空気を長尺で見せる場所
  • Web広告 —— まだ自社を知らない人のところへこちらから会いに行く場所

この4つは、役割が違うので、どれか1つで置き換えられるものではないという前提が最初にきます。「LINEを入れたらHPは要らない」「YouTubeを始めたら広告は止めていい」という話ではありません。逆に言えば、それぞれの守備範囲を分かって配置すれば、媒体同士がお互いを引き立て合う関係になります。

自社ホームページ ── 「信頼される会社かどうか」を判断される場所

住宅会社の集客の中心にいつも置かれるのは、自社ホームページです。

2026年1月に住宅DXの業界メディアが公表した工務店集客チャネル調査では、「集客に効果を実感した媒体」で「自社HP」を挙げた企業が48.5%となり、6ヶ月前の42.2%から6.3pt上昇して最多になりました(BuildApp News 工務店集客チャネル調査2026)。SNSが定着し続ける中で、自社HPの重要度が改めて上がっているというのは、住宅会社の集客を見てきた者にとっても納得感の強い数字です。

工務店集客チャネル調査2026(BuildApp News・KengakuCloud導入134社対象・2026年1月)で「集客に効果を実感した媒体」上位——自社HP48.5%・SNS投稿・SNS広告——を横棒で並べた比較チャート

理由は、他の3媒体はすべて「最後にHPに戻ってきて確かめる」動きを前提にしているためです。SNS投稿を見て気になっても、LINEでやり取りしても、広告をタップしても、最終的な判断は「会社のホームページ」で下されます。

住宅会社のHPが持つべき役割は、次の3つに集約されます。

  • どんな暮らしを提案する会社かが、トップページで一言で分かる
  • 施工実績が、写真と一緒に十分な数掲載されている
  • 問い合わせ・資料請求・来場予約への導線が、迷わない位置にある

他の3媒体を回す前に、まずHPが受け皿として機能しているかを整えるのが順序として正しい、というのが2026年時点の実務結論です。HPの直し方の具体は住宅会社のホームページ集客 完全ガイドで、順序と改善項目まで踏み込んで整理しています。

公式LINE ── 一度接点を持った人を離さない場所

自社HPが「受け皿」だとすれば、公式LINEは「離さないための場所」です。

住宅は検討期間が長い商材で、資料請求から契約までに半年〜2年かかる例が珍しくありません。この期間、検討者は他社の資料も比べ、暮らしのことも家族と何度も話し合います。その半年〜2年の間、細く長くつながっていられる場所として公式LINEが機能します。

具体的にできるのは、次のような動きです。

  • 資料請求後・来場予約後に、検討ステップに合わせたステップ配信を数本
  • 見学会・完成見学会の案内を、興味のあるエリア・希望棟数に絞って配信
  • リッチメニュー(トーク画面下部の常時表示メニュー)から資料請求・来場予約・施工事例へ動線を出す

業界の実例では、通知メッセージ経由の友だち登録率が40%に達し、資料請求や来場予約などのCVRが約3倍に伸びたというケースも報告されています(Mico Engage AI アイダ設計事例)。HPだけでは追えない「決めるまでの時間」を、LINEが埋めるという位置付けです。

公式LINEの費用構造(月額型と買い切り型の違い)と選び方は、住宅会社の公式LINE、月額型と買い切り型の費用比較で別途整理しています。まず買い切り型で最小限を整え、成果地点が見えてから月額型を検討する順番でも遅くありません。

YouTube ── 会社の空気を長尺で伝える場所

YouTubeの役割はHPとも公式LINEとも別です。HPは「情報の判断材料」・LINEは「接点の維持」・YouTubeは「空気を伝える」という切り分けをすると、それぞれ何を載せるかが自然に決まります。

住宅会社の見込み客は30〜40代がスマホでYouTubeを日常的に見ている世代で、施工事例・ルームツアー・完成見学会の紹介動画は、判断材料の一部として使われるようになりました(シンミドウ 工務店YouTube集客ガイド2026年版)。

長尺(15〜30分)の施工密着動画や社員が話す動画は、写真や文章では伝わらない「この会社の人たちに任せられるか」の空気を伝えます。逆に、短尺だけで数字を追うのはInstagramやTikTokの領分で、YouTubeとは向いている使い方が違います。

始める前に決めておくとよいのは、次の3つです。

  • 誰が話すか:社長・現場監督・設計士のうち、少なくとも1人は継続して顔を出せる人を決める
  • 月何本上げるか:撮影〜編集の外注可否と合わせて、続けられる本数を先に決める
  • どこで見てもらうか:YouTube単独ではなく、HPの施工事例ページとLINE配信の中に埋め込んで回す

「動画は始めたけど続かなかった」の多くは、月何本上げるかを先に決めていなかったことが原因です。SNS運用一般の失敗理由としても、業界の解説記事で繰り返し指摘されているところです(sawan 工務店のYouTube集客ガイド)。

Web広告 ── 検索してくれる人にだけ会いに行く場所

Web広告(リスティング広告・SNS広告など)の役割は、他の3媒体と根本的に違います。HP・LINE・YouTubeはすでに自社を知っている人・自社のコンテンツを見に来た人が対象ですが、Web広告はまだ自社を知らない人のところへ、こちらから会いに行く媒体です。

住宅会社が使うWeb広告の中心は、次の2つです。

  • リスティング広告(Google/Yahoo!):地域名+家づくり関連のキーワードで検索した人に、検索結果の上部に自社の枠を差し込む
  • SNS広告(Instagram/Facebook):住宅取得層のエリア・年齢・興味関心で絞って、SNSのタイムラインに広告を出す

費用感の目安として、業界の解説メディアでは、住宅系のリスティング広告は月額10万〜50万円程度・クリック単価200〜300円、代理店に運用を委託する場合は広告費の20%程度が代行費用の相場、と紹介されています(FREEDOM X リスティング広告費用)。成果地点別のCPA目安は、注文住宅の資料請求で10,000〜25,000円・展示場来場予約で75,000〜100,000円とされます(Marketing+One 不動産業界CPA相場)。

Web広告を回す前に、必ず確認しておいたほうがいい前提が2つあります。

  • HPが受け皿として整っているか:広告をクリックした人が着地するページに、判断材料と問い合わせ導線が揃っているか
  • 計測が動いているか:どの広告のクリックが、どの問い合わせにつながったかがGA4で追えるか

受け皿と計測ができていないうちに広告費だけ増やすと、「反響は増えたのか、それとも予算を使っただけなのか」が誰にも分からないまま数ヶ月が過ぎます。計測の整え方はGA4計測改修の前後で何が変わるのかで、CV導線の整え方は資料請求・来場予約・電話、CVボタンはどこに置くべきかで、それぞれ別に整理しています。

「一度に全部」はやらない ── 3ヶ月ずつ1つ足す順番

4媒体の役割が分かっても、一度に全部を立ち上げようとするとほぼ失敗します。理由は単純で、それぞれの媒体に運用担当者の時間が要るからです。

住宅会社の女性経営者と女性コンサルタントが「3ヶ月ごとに1つずつ」のロードマップ用紙を一緒に指差しながら話し合っている一瞬

住宅会社の実情に合う順番を、3ヶ月ずつのステップに落とすと次のような形になります。

  • 1〜3ヶ月目:HPを受け皿として整える(訴求・施工実績・価格目安・CV導線・GA4計測の見直し)
  • 4〜6ヶ月目:公式LINEの下敷きを作る(リッチメニュー設計・友だち追加動線・数本のステップ配信)
  • 7〜9ヶ月目:YouTubeかWeb広告のどちらか一方(会社の状況で決める)
  • 10ヶ月目以降:残った1つと、既存3媒体の運用改善

YouTubeとWeb広告のどちらを先にやるかの判断軸はシンプルです。

  • 社内に話せる人(社長・現場監督・設計士)と継続撮影の体制があるか → YouTubeを先に
  • 短期で反響を増やしたい・営業側の受け入れ体制が整っている → Web広告を先に

4媒体を同時に立ち上げようとして、どれも中途半端で終わる住宅会社を、この数年間で何社も見てきました。半年後にどの媒体が動いているかは、最初に何本並行させたかで決まるというのが、住宅会社の集客支援を続けてきた実感です。

選ぶ前に自社で決めておく3つのこと

4媒体をどう組み合わせるかを検討する前に、契約や委託の話に入る前に、自社で決めておいたほうがいい項目が3つあります。

  • 成果地点:どの媒体でも共通で、最終的に何を取りたいのか(資料請求/来場予約/個別相談/モデルハウス来訪)
  • 窓口担当:社内で誰が「今月これをやる」を握るのか(外部委託の場合でも社内窓口は必ず1人置く)
  • 1年後の状態:媒体ごとに、1年後に月何本・月何件・月何反響という具体的な数字

この3つが決まらないうちに複数媒体を同時に契約すると、「何を成果と呼ぶか」が媒体ごとにバラバラになり、翌年の判断ができなくなります。まず1つの成果地点と1人の窓口を決めて、HPから順に3ヶ月ずつ足していく——これが住宅会社の媒体運用でつまずかない一番シンプルな形です。

まとめ:役割を分けて配置し、順番で立ち上げる

| 媒体 | 役割 | 立ち上げの順番 | |---|---|---| | 自社HP | 受け皿・判断材料 | 1〜3ヶ月目(最初に必ず) | | 公式LINE | 接点を細く長く維持 | 4〜6ヶ月目 | | YouTube | 会社の空気を長尺で伝える | 7〜9ヶ月目のどちらか | | Web広告 | まだ知らない人を連れてくる | 7〜9ヶ月目のどちらか |

住宅会社の集客は、「どの媒体が一番効くか」ではなく、「どの媒体をどの順番で足していくか」で決まる、という前提に立つと、判断がずいぶん楽になります。HPを軸に置き、公式LINE・YouTube・Web広告で厚みを重ねる——4媒体を役割で切り分けて配置していけば、半年〜1年で反響の入り口が明確に見えるようになります。

「自社の場合、どの媒体をどの順番で足せばよいか」を客観的に整理したいという場合は、下記からご相談ください。現在使っている媒体・成果地点・社内の運用体制を伺ったうえで、無理のない立ち上げ順とロードマップを一緒に描きます。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

上級ウェブ解析士 / 御縁 GROWTH 代表

新潟の住宅会社・工務店を中心に、GA4計測の設計からAI検索(GEO)対策、サイト制作、公式LINE構築までを支援しています。

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住宅会社の公式LINE、月額型と買い切り型の費用比較【判断軸は”配信頻度”】

デスクの上に電卓・カレンダー・スマホのLINE画面・見積書と、「月額」「買い切り」の2枚の付箋を並べたフラットレイ

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「LINE公式アカウントを入れたいんですが、何から選べばいいですか?」——新潟の住宅会社・工務店から、この相談が明らかに増えてきました。

ところが最初の質問はほぼ「月いくらかかりますか?」です。金額の前に、そもそも公式LINEには「毎月払い続ける型」と「一度作り込んで終わる型」があるという構造の話から入らないと、判断を間違えます。

デスクの上に電卓・カレンダー・スマホのLINE画面・見積書と、「月額」「買い切り」の2枚の付箋を並べたフラットレイ

LINE公式は「本体」+「拡張ツール」の二階建て

まず前提として、公式LINEの費用は「本体」と「拡張ツール」の二階建て構造になっています。ここを分けずに「LINE公式は月◯円」と言ってしまうと、話が噛み合いません。

一階の「本体」= LINE公式アカウント(LINEヤフー社が直接提供)は、次の3プランです。

  • コミュニケーションプラン:月額0円 / 月200通まで無料配信
  • ライトプラン:月額5,500円(税込) / 月5,000通まで
  • スタンダードプラン:月額15,000円(税込) / 月30,000通まで+超過は従量課金

2026年10月からは追加メッセージの単価も見直され、20万通までは3円/通、それを超えた分は2.5円/通の2段階制になります(LINEヤフー公式アナウンス)。友だち数が数百〜数千の住宅会社なら、まずはコミュニケーションかライトの範囲内で運用できます。

二階の「拡張ツール」は、本体だけでは物足りない機能(高度なステップ配信・セグメント配信・流入経路分析・回答フォーム)を追加するためのサービスで、Lステップ・エルメ・エルフローなどが代表格です。二階を載せると本体との合計で費用がかかります。

「月額型と買い切り型のどちらか」という質問は、この二階(拡張ツール)を毎月月額で使い続けるのか、それとも構築だけを一度依頼して本体だけで運用していくのか、という選択です。

月額型(Lステップ等)で何ができるのか

代表的な月額型ツールであるLステップの料金は、公式サイトによれば次の4プランです。

  • フリープラン:月額0円 / 200通
  • スタートプラン:月額5,000円 / 5,000通
  • スタンダードプラン:月額21,780円 / 30,000通
  • プロプラン:月額32,780円 / 50,000通

これらは本体のLINE公式アカウント料金とは別に発生します(Lステップ公式の注記)。つまり本気で使うなら、本体スタンダード15,000円+Lステップスタンダード21,780円で、月額の合計は約37,000円〜が現実的なラインになります。

住宅会社の広報担当者が公式LINEのステップ配信スケジュールを操作している動きの途中の一瞬

月額型の強みは、「常時、細かく施策を回せる」ことです。具体的には次のような機能が使えます。

  • 高度なステップ配信:資料請求から◯日後、来場予約から◯日後、と検討フェーズごとに細かく組める
  • セグメント配信:エリア・希望棟数・検討時期などのタグで、送る相手を絞れる
  • 流入経路分析:どの広告・どのQRコードから追加された友だちが、どこまで進んだか(プロプラン以上)
  • 回答フォーム・イベント予約:追加時のアンケートや来場予約フォームをLINE内で完結できる

裏を返せば、これらの機能を回し続けられる運用体制がないと、月額だけ払って費用対効果が薄いということでもあります。

買い切り型(初期構築のみ)で何ができるのか

一方の買い切り型は、初期構築費を一度だけ払い、以降は本体のLINE公式アカウント料金だけで運用する形です。

住宅会社の公式LINEのリッチメニュー6パネル(資料請求・来場予約など)を至近距離で捉えたマクロ接写

構築の中身は業者によって幅がありますが、住宅会社向けの一般的な構成としては次のようなセットになります。

  • リッチメニュー(トーク画面下部に固定表示される、もう一つのホームページ)の設計・制作
  • あいさつメッセージと友だち追加直後の自動応答の設定
  • 初期のステップ配信シナリオ(資料請求後、来場予約後など数本)の組み込み
  • 管理画面の初期設定(タグ・応答設定・営業時間など)

住宅会社の場合、リッチメニューは「もう一つのホームページ」として機能させるのが定番で、「資料請求」「来場予約」「モデルハウス」「施工事例」「LINE相談」「会社案内」といった住宅会社の主要導線をボタン化して常時表示させます。

買い切り型でできないこともはっきりさせておく必要があります。

  • 複雑な流入経路分析(本体のインサイト画面の範囲まで)
  • タグを使った細かなセグメント配信の日常運用(本体機能では上限あり)
  • 頻繁なリッチメニュー更新(都度、追加の制作費が発生することが多い)

「まずLINEを整えたい」「毎月の運用は最小限にしたい」段階の住宅会社に向いています。

3年間の累積で見ると構造がはっきりする

金額の議論は業者ごとに幅があるので、ここでは構造だけを指数化して比較します。実額はプラン・業者で大きく変動する点は前提です。

月額型と買い切り型の36ヶ月累積コストの構造比較イメージ(金額は伏せて構造だけを示す指数値)

月額型は毎月費用が積み上がるので時間に比例した直線を描き、買い切り型は初期の一括支出のあと、ほぼ横ばいになります。両者は必ずどこかの月で交差します。

  • 交差点より短い運用期間なら、月額型のほうが安い
  • 交差点より長い運用期間なら、買い切り型のほうが安い

ただし、これは「同じことができる場合」の比較でしかありません。月額型で使うはずだった高度な分析やセグメント配信を実際に使わないなら、そもそも月額を払っている意味自体が薄れます。

住宅会社にとっての判断軸は"配信頻度"と"更新頻度"

金額表を眺めるよりも、次の2つの質問に自社で答えるほうが早く決まります。

毎週配信・キャンペーン多めなら月額型/月1回配信・更新は年数回なら買い切り型、という向き不向きを左右に分けたビフォーアフター構図

質問1:週何本、配信を続けられるか?

  • 週1本以上、季節キャンペーンも打つ → 月額型(Lステップ等)が向く
  • 月1〜2本、内容も定型で回る → 買い切り型が向く

住宅は検討期間が長い商材なので、配信本数を増やせば増やすほど成果が出るわけではありません。むしろ、「見学会前後の3〜4通のステップ配信」「季節キャンペーンの案内」といった限定的な使い方のほうが、住宅会社の実情には合いやすい傾向があります。

質問2:リッチメニューを年何回更新するか?

  • キャンペーンごとに月1〜2回入れ替える → 月額型のほうが小回りが利く
  • 半年〜1年に1回の入れ替え → 買い切り型で十分

リッチメニューは一度作り込めば、そこがLINE版の"ホームページ"として機能するため、頻繁に変える必要のある会社は実は多くありません。

選ぶ前に決めておく3つのこと

月額と買い切りのどちらを選ぶにせよ、契約する前に自社で決めておいたほうがいい項目が3つあります。

  • 成果地点:LINEで最終的に何を取りたいのか(資料請求/来場予約/モデルハウス来訪/個別相談)
  • 配信オーナー:誰が実際に文章を書いて配信ボタンを押すのか(外部委託か、社内広報か)
  • 1年後の状態:友だち数◯人・月◯本配信・成果地点◯件、という具体的な状態

この3つが決まらないうちに月額型を契約するのは、走る前にスポーツカーを買うのに近い判断です。まずは本体(コミュニケーションプランは無料です)と最小限の設定で始め、成果地点と運用リズムが見えてから月額型への移行を検討する順番でも遅くありません。

まとめ:金額ではなく"運用の重さ"で選ぶ

| 型 | 費用構造 | 向く住宅会社 | |---|---|---| | 月額型(Lステップ等) | 本体+拡張ツールで月合計約37,000円〜 | 週1本以上配信・キャンペーンが多い・複数拠点 | | 買い切り型 | 初期構築費のみ、以降は本体分(月0〜15,000円) | 月1〜2本配信・更新は年数回・まず整えたい段階 |

住宅会社の集客はホームページ・LINE・広告が組み合わさって回るので、LINEだけを切り出して考えると判断を間違えます。ホームページ側の直す順番は住宅会社のホームページ集客 完全ガイドで、反響が出ないサイトの共通失敗は問い合わせが来ないホームページの共通点7つで、それぞれ別の記事で整理しています。

「LINEを入れるべきかどうか、月額と買い切りのどちらが自社に向くのか」をご自身で判断しづらい場合は、下記からご相談ください。現在の集客動線とLINEに載せたい成果地点を整理したうえで、無理のない導入プランを一緒に描きます。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

上級ウェブ解析士 / 御縁 GROWTH 代表

新潟の住宅会社・工務店を中心に、GA4計測の設計からAI検索(GEO)対策、サイト制作、公式LINE構築までを支援しています。

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