「AIの言っていることが、わからないまま使っている」

AIについて書かれた記事のコメント欄を読んでいると、こんな声に出会います。
- 「AIの言っていることが、わからないまま使っています。便利すぎて、やめられない」
- 「アルファベットの略語が多すぎて、ついていけない」
- 「親戚に『お前もAIに仕事を奪われるんじゃないか』と言われた」
わからないのは、あなただけではありません。
総務省の調べ(令和7年版 情報通信白書)では、生成AIを使ったことがある人は、日本では26.7%。アメリカは68.8%、中国は81.2%です。使わない理由には「使い方がわからない」が挙がっています。
今日は、専門用語をできるだけ使わずに、2つのことだけお話しします。
1. AIは、いつ、どうやって私たちの前に出てきたのか
2. よく聞く「チャット」と「エージェント」は、何がちがうのか
▶ 関連:総務省「令和7年版 情報通信白書」個人におけるAI利用の現状
2022年11月30日、AIが「しゃべる」ようになった

始まりは、2022年11月30日です。
アメリカのOpenAI(オープンエーアイ)という会社が、ChatGPT(チャットジーピーティー)を公開しました。
「チャット」は、LINEのような文字でのおしゃべりのことです。
画面に質問を打ちこむと、AIが人間のような文章で答えてくれます。
- 「お礼のメールの文を考えて」→ 文章を書いてくれる
- 「この言葉の意味を、小学生にもわかるように教えて」→ やさしく言いかえてくれる
それまでのAIは、専門家が使う「道具」でした。
ChatGPTは、だれでも、ふつうの言葉で話しかけられるAIだったのです。
そのあと、Claude(クロード)やGemini(ジェミニ)など、ほかの会社のAIチャットも次々に登場しました。
▶ 関連:「ChatGPTは使っている」の次にやると効くこと —— 社内の型をAIに毎回渡す仕組み
チャットの役割:聞けば答える。でも、手は動かさない

チャットのAIは、質問に答えてくれる、物知りな先生のようなものです。
夜中でも、同じ質問を10回しても、いやな顔をせずに答えてくれます。
ただし、先生は答えを教えてくれるだけです。
たとえば「見積書の文を考えて」と頼むと、文章は書いてくれます。
でも、それをExcelに貼る、メールで送る、ファイルに保存する。そこから先は、全部あなたの仕事です。
もう1つ、大事な注意があります。
チャットのAIは、ときどきまちがった答えを、自信たっぷりに言います。
数字や名前は、自分の目で確かめてください。
▶ 関連:AIに任せて事故りかけた話 —— 数字と固有名詞は人が確認する
2025年、AIが「働く」ようになった

次の大きな変化が、エージェントです。
エージェントは英語で「代理人」。あなたの代わりに、仕事をしてくれる人という意味です。
2025年2月24日、Anthropic(アンソロピック)という会社が「Claude Code(クロードコード)」を発表しました。
同じ年の7月17日には、OpenAIも「ChatGPT agent(エージェント)」を発表しています。
チャットとのちがいは、手を動かすかどうかです。
エージェントに「この資料をまとめて、表にして、ファイルに保存しておいて」と頼むと、
1. 自分で調べて
2. 自分で作って
3. できたかどうかを自分で確かめて
最後まで、やってくれます。
チャットが「先生」なら、エージェントは頼んだ仕事を最後までやってくれる、お手伝いさんです。
▶ 関連:AIを業務に入れるとき、最初に渡すべき仕事の選び方
私が2022年から、課金して試してきたこと

私がAIにお金を払い始めたのは、2022年です。
最初は仕事ではなく、「これは何ができるんだろう」という好奇心でした。
文章だけでなく、画像(Midjourney)、動画(Runway、HeyGen)、声(VOICEVOX)、調べもの(Perplexity)、資料(Gamma、NotebookLM)。
たくさんのツールに課金して、ひとつずつ触ってきました。
そして、エージェントが出てきたとき、衝撃を受けました。
「聞けば答えるAI」が、「頼めば働くAI」に変わったからです。
これは、すぐに学ばないといけない。直感で、そう思いました。
独学から始めて、オンラインスクールで学び、試験を受けて資格も取りながら、毎日新しい情報を追いかけました。
今、私の会社では、エージェントが毎晩働いています。
記事の下書きと挿絵を作り、朝には「本当に終わったか」を点検して知らせてくれます。
2022年の好奇心が、今は仕事になっています。
▶ 関連:AIに任せてよかった仕事・任せられなかった仕事 —— 自社で試して分かった6つの線引き
【実物】「チャットとエージェント、どっちに頼む?」早見表

迷ったら、この表を見てください。
スマホのメモに貼っておくと、いつでも見られます。
チャットに向いていること(聞く相手)
- □ 言葉の意味を聞く・やさしく言いかえてもらう
- □ メールやあいさつ文の下書きを考えてもらう
- □ アイデアを出してもらう(イベント案、商品名など)
エージェントに向いていること(任せる相手)
- □ 毎日・毎週くり返す作業(集計、報告書、記録)
- □ いくつもの手順がある作業(調べる→表にする→保存する)
- □ 夜のうちに終わらせておきたい作業
まだ人がやること
- □ 最後の確認(数字・名前・日付)
- □ お客さまに出すかどうかの判断
今日できる、最初の一言
パソコンかスマホで chatgpt.com を開き、画面の下の入力らんに、次の文をそのまま貼ってください。
「私は○○の仕事をしています。毎日の仕事の中で、AIに手伝ってもらえそうなことを、わかりやすい言葉で5つ教えてください」
○○に、あなたの仕事(例:工務店の社長、美容室の店長)を入れるだけです。
この表の教訓は、ひとつです。
チャットは「聞く相手」、エージェントは「任せる相手」。
▶ 関連:AIに任せた仕事が、8日間ぜんぶ空振りしていた。「完了」の表示を信じてはいけない理由
同じ困りごとなら、代わりにやります

「表を見ても、うちの仕事のどこに使えるのかわからない」
「エージェントに任せてみたいけど、何から始めればいいかわからない」
そんな社長は、私に任せてください。
チャットで済むこと、エージェントに任せること、人が残すこと。会社の仕事を一緒に分けるところから、引き受けます。
その困りごと、AIで解決します。
御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。
バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。
▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)
▶ サービス一覧:御縁のサービス
参考データ・関連記事
- 総務省「令和7年版 情報通信白書」個人におけるAI利用の現状 — 生成AIの利用経験:日本26.7%、米国68.8%、中国81.2%
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd112210.html
- OpenAI「Introducing ChatGPT」— 2022年11月30日の公開発表
https://openai.com/index/chatgpt/
- Anthropic「Claude 3.7 Sonnet and Claude Code」— 2025年2月24日、Claude Codeの発表
https://www.anthropic.com/news/claude-3-7-sonnet
- OpenAI「Introducing ChatGPT agent」— 2025年7月17日の発表
https://openai.com/index/introducing-chatgpt-agent/
- 前回の記事:AIに任せた仕事が、8日間ぜんぶ空振りしていた。「完了」の表示を信じてはいけない理由
https://note.com/goen_ishimoto/n/ncfdab29c957e
次回は、「『中年から始めても遅い』は、AIには当てはまらない」です。
AIが出たのは2022年。スタートは、みんな一緒です。40代で始めた私が、「遅い」とは思わない理由をお話しします。
質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。
「うちの仕事だと、何をAIに任せられる?」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。
御縁 代表 石本政晴
この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)



























































