業務フローの書き方。AIに流れ図を描かせて「待ち時間」を見つける

仕事の流れが、社長の頭の中にしかない

AIの導入を進める会社で、よく聞く声です。

  • 「仕事の流れ全体が、社長の頭の中にしかない」
  • 「自分の担当の所しか知らない。渡したあと、どうなっているのか分からない」
  • 「流れ図を描けばいいのは分かるけど、描くのが苦手」

結論から言うと、流れ図は4つの形だけで描けます。しかも、描くのはAI。人は手順を話すだけです。図にすると、どこで仕事が止まっているかがひと目で見えます。YouTube「会社のAI導入講座」第15回と同じ内容です。

▶ 動画:業務フローの書き方:AIに流れ図を描かせて「待ち時間」を見つける(会社のAI導入講座 #15)


流れ図の形は、4つだけ

1. 丸:始まりと終わり。「請求書が届いた」が始まり、「経理に渡した」が終わり

2. 四角:手を動かす作業。集める・打ち直す・見くらべる。1つの四角に1つの作業

3. ひし形:分かれ道。「金額は合っている?」はい→経理へ、いいえ→業者さんに問い合わせ

4. 砂時計:待っている時間。業者さんの返事待ち、社長のハンコ待ち。手は動いていないのに、時間だけが過ぎる所

この4つを矢印でつなげば、流れ図のできあがりです。


人ごとに列を分けると、「渡す所」が見える

もう1つの工夫は、人ごとに列を分けること。左から、事務・係長・社長・業者さん。それぞれの作業を、自分の列に置きます。

すると、矢印が列をまたぐ所が出てきます。そこが、仕事を人から人へ渡す所です。

仕事は、渡す所で止まりやすいんです。相手が忙しい、気づかない、席にいない。待ち時間の多くは、ここで生まれます。


描いた図に、色を3つつける

  • 黄=分かれ道:人が判断している所。判断の決まりが言葉にできれば、AIに手伝ってもらえます
  • 赤=待ち時間:横に、だいたいの日数を書きます
  • オレンジ=前に戻る矢印:やり直しの所。戻る矢印が多いほど、ムダも多くなります

見直す順番は、赤の日数が長い所から。作業を速くするより、待ちを短くする方が、全体はずっと早く終わります。


【実物】Claude Codeに、流れ図を描いてもらう

社長に、請求書チェックの流れを話し言葉のまま話してもらい、文字にしたものをAIに渡します。

### コピーして使える頼み方

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この手順を流れ図にして。

作業は四角、分かれ道はひし形、待ちは砂時計。

人ごとに列を分けて、待ちの所は赤にして。

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できあがった図は、始まりから終わりまで11個の形が、4つの列に並びました。赤を見ると、社長のハンコ待ちが平均2日、業者さんの返事待ちが3日。作業の時間は合わせても半日なのに、待ちが5日もありました(数字は架空の例です)。

AIの図は、あくまで下書きです。担当の人に見せて、抜けている所を足します。今回は「金額が大きい時だけ係長が確認する」という道が抜けていました。


流れ図で、気をつけること3つ

1. 理想ではなく、今のままを描く。「こうなっているはず」ではなく、実際にどう動いているかを描きます。

2. 1枚に収まる大きさにする。形は15個くらいまで。多いなら、仕事を分けて別の図にします。

3. AIに渡す前に、お客様の名前や金額は伏せておく。流れを描くのに本物の名前はいりません(第4回のAIのルールと同じです)。

全部を一度に描かなくて大丈夫です。時間が多い仕事を、1つずつ描いていきましょう。


まとめ

1. 流れ図は丸・四角・ひし形・砂時計の4つの形と矢印で描ける。人ごとに列を分ける

2. 分かれ道は黄、待ちは赤、戻りはオレンジ。赤の日数が長い所から見直す

3. 描くのはAI、人は話すだけ。図は下書きで、担当の人と直して完成させる

### 30秒だけ、考えてみてください

あなたの会社の仕事を1つ選んで、始まりの丸と終わりの丸を書いてみてください。その間に、待っている所はいくつありますか。いちばん長い待ちは、何日でしょう。


流れ図の下書き用紙(無料)

始まりと終わり・作業・分かれ道・待ち(日数)を書き出して、色をつけて止まっている所を見つけるシートを用意しました。スマホでもパソコンでも書き込めて、PDF版もあります。

AIの前に仕事を減らす話は、前回の記事「業務改善のやり方。AIの前に「やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする」で仕事を減らす」からどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「仕事の流れを、図にして見える化したい」

「どこで仕事が止まっているのか、外の目で見てほしい」

「担当者に聞き取りをして、流れ図を一緒に作ってほしい」

そんな社長は、私に任せてください。担当の方への聞き取りから、流れ図の作成、待ち時間の見つけ方まで——会社に合わせて、紙1枚にしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • YouTube「会社のAI導入講座」#15 業務フローの書き方

https://youtu.be/jVTH06wZ4iI

  • 流れ図の下書き用紙(無料・PDFあり)

https://goen-growth.com/ai-kouza/sheet-15/

次回は、「AI導入は何から始める?」です。時間・回数・ミス・やりやすさの4つで点数をつけて、最初の1つを選ぶお話です。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社の仕事の流れを、一緒に図にしてほしい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

▶ https://lin.ee/S9bBejs

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

業務改善のやり方。AIの前に「やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする」で仕事を減らす

いらない仕事まで、AIにやらせていませんか

AIを入れようとしている会社で、よく見かける場面です。

  • 「請求書を毎回3部コピーしてとじているけど、誰も開いていない」
  • 「同じ金額を、2人で2回確認していた」
  • 「この作業も、全部AIに任せればいいのでは?」

結論から言うと、AIを入れる前に、まず仕事そのものを減らすのが先です。ムダな仕事をAIにやらせると、ムダが速くなるだけだからです。見直しに使うのは、4つの問いだけ。YouTube「会社のAI導入講座」第14回と同じ内容です。

▶ 動画:業務改善のやり方:AIの前に「やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする」(会社のAI導入講座 #14)


1つ目・2つ目の問い:やめる・まとめる

前回(第13回)の「3つの箱の表」を1行ずつ見ながら、問いをかけていきます。

1. やめられないか:その作業がなくなったら、誰が困るでしょう。誰も困らないなら、やめる候補です。誰も開いていない3部のコピーは、まさにこれです。

2. まとめられないか:同じことを、何回も・何人もでしていないか。請求書を届くたびに1枚ずつ見るのをやめて週に1回まとめて見る。現場ごとに別々の表を1つの表にまとめる。


3つ目・4つ目の問い:入れ替える・簡単にする

3. 入れ替えられないか:順番や、やる人を変えられないか。たとえば、業者さんに請求書へ注文書の番号を書いてもらう。最初に番号があれば、あとで探す時間がぐっと減ります。

4. 簡単にできないか:紙やFAXをやめて、決まった形のPDFで送ってもらう。打ち直す作業そのものが減ります。


問いかける順番は「やめる→まとめる→入れ替える→簡単にする」

この順番には理由があります。上の問いほど、減る時間が大きいからです。やめてしまえば、その作業の時間はゼロになります。

そして、4つの問いを通って最後に残った作業。そこが、AIに任せる所です。AIは、いちばん最後です。


【実物】Claude Codeに、見直しの印をつけてもらう

使うのは、前回作った請求書チェックの「3つの箱の表」です。

### コピーして使える頼み方

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この表の1行ずつに、やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする のどれが使えるか、理由と一緒に書いて。

使えないなら「そのまま」と書いて。

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大事なのは、理由を書かせること。なぜそう思ったかが分かると、人が正しいかどうか判断できます。

できあがった表では、コピーはやめる、問い合わせは週1回にまとめる、番号は業者さんに入れ替える、紙はPDFで簡単にする。これで月165分が、AIを入れる前に105分になりました(数字は架空の例です)。残った105分のうち、決まり通りの読み取りと突き合わせを、次にAIに任せます。


見直しで、気をつけること3つ

1. やめる前に、なぜやっているかを担当の人に聞く。法律や、取引先との約束で決まっている作業もあります。

2. 一度に全部を変えない。1つずつ変えて、2週間ためして、困ることが出ないか確かめます。

3. AIの印は、あくまで案。決めるのは、現場の人と社長です。変えた後の時間を、第12回のやり方で測ります。

業務の見直しは、人を減らすためではなく、人が大事な仕事に時間を使うためです。


まとめ

1. AIの前に、業務を見直す。ムダをAIにやらせると、ムダが速くなるだけ

2. やめる→まとめる→入れ替える→簡単にするの順で問いかける。最後に残った作業をAIへ

3. AIには理由と一緒に印をつけてもらう。決めるのは人・1つずつ変えて測る

### 30秒だけ、考えてみてください

前回、箱に分けた仕事を1つ思い出してください。その中に、なくなっても誰も困らない作業はありませんか。1つ見つけたら、それが今日いちばんの成果です。


業務の見直し 4つの問い表(無料)

表の1行ずつに4つの問いをかけて、見直す前と後の時間、最後にAIへ渡す作業を書き込めるシートを用意しました。スマホでもパソコンでも書き込めて、PDF版もあります。

仕事を「入れる・作業・出す」に分ける話は、前回の記事「業務の洗い出し方。仕事を3つの箱に分けると、AIに任せる所が見える」からどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「どの作業がムダなのか、社内だけでは判断がつかない」

「担当の人に聞き取りをして、見直しを進めてほしい」

「AIを入れる前に、仕事を軽くしておきたい」

そんな社長は、私に任せてください。担当の方への聞き取りから、4つの問いでの見直し、変えた後の時間の測り方まで——会社に合わせて、紙1枚にしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

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御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

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▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • YouTube「会社のAI導入講座」#14 AIの前に業務を見直す

https://youtu.be/5IzmdonAZHY

  • 業務の見直し 4つの問い表(無料・PDFあり)

https://goen-growth.com/ai-kouza/sheet-14/

次回は、「業務の流れ図の描き方」です。話した手順からAIに流れ図を描いてもらい、分かれ道と待ち時間を色で見つけるお話です。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社の業務を、一緒に見直してほしい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

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この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

業務の洗い出し方。仕事を「入れる・作業・出す」の3つの箱に分けると、AIに任せる所が見える

仕事を書き出したら40個。どれをAIに任せればいい?

AIを入れようと決めた会社で、よく聞く声です。

  • 「会社の仕事を全部書き出したら、40個もあった」
  • 「どれも、ちょっとずつAIに任せられそうで、決められない」
  • 「どこから手をつければ得をするのか、わからない」

結論から言うと、仕事を「入れる・作業・出す」の3つの箱に分けて見ると、AIに任せられる所がはっきり見えてきます。YouTube「会社のAI導入講座」第13回と同じ内容です。

▶ 動画:業務の洗い出し方:仕事を「入れる・作業・出す」に分ける(会社のAI導入講座 #13)


どんな仕事も、3つの箱に分けられる

  • 入れる:材料が届くところ
  • 作業:手を動かすところ
  • 出す:誰かに渡すところ

社長の「毎月の請求書チェック」で見てみます。

  • 入れる:業者さんからの請求書(紙・PDF・FAX)と、注文書・工事の台帳
  • 作業:請求書と注文書の金額と数量を突き合わせて、違う所に印をつける
  • 出す:支払いの一覧を経理に渡す。違う所の問い合わせを業者さんに送る

どんな仕事も、この3つに分かれます。


箱ごとに、書くことは3つ

1. 入れるの箱:何が・どんな形で(紙か、写真か、電話か)・誰から届くか

2. 作業の箱:手順と、決まり通りにできるか・判断が要るか。そして何分かかるか(前回の第12回で測った時間をここに書きます)

3. 出すの箱:何を・誰に・どの形で渡すか。そして確かめる人は誰か

時間まで書くと、どの箱が重いかがすぐわかります。


AIが効くのは、どこ?

  • 入れるの箱:紙・写真・PDFなど、バラバラの形を読み取ってそろえるのは、AIの得意なところです
  • 作業の箱:決まり通りにできる所は任せられます。判断が要る所は、人が持ちます
  • 出すの箱:下書きまではAI。送る・払う、は人です

手をつける順番は、時間がいちばん多い箱から。そこが、いちばん得をする所です。


【実物】Claude Codeで、手順を3つの箱の表にする

社長に、請求書チェックの手順を話し言葉のまま書いてもらいます。きれいな文でなくて大丈夫です。それを、そのままAIに渡します。

### コピーして使える頼み方

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この手順を、入れる・作業・出すの3つの表にして。

行ごとに、かかる時間と、AIに向くかを ○・△・× で。

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できあがった表を見ると、入れるの箱(集めて打ち直す所)に、時間の半分がかかっていました。最初にAIに任せるのは、請求書を読み取ってそろえる所です。

ただし、AIの付けた ○・× はあくまで案です。最後は、仕事をよく知る人が見て決めます。


箱分けで、気をつけること3つ

1. 細かく分けすぎない。1つの仕事は箱3つ、1つの箱は3行まで。まずは、ざっくりで十分です。

2. 頭の中の「なんとなくの確認」を見落とさない。ベテランが無意識にしている確認も、作業の箱に1行書きます。

3. 出すの箱には、必ず人の確認を残す。送るボタン・払うボタンは、AIに押させません(第9回の「はい」の出し方と同じです)。

分けるのは、AIに丸投げするためではなく、人とAIの受け持ちを決めるためです。


まとめ

1. どんな仕事も、入れる・作業・出すの3つの箱に分けられる

2. 箱ごとに、何が・どう・誰にと、かかる時間を書く

3. 時間が多い箱の、決まり通りの所からAIへ。出すの箱には人の確認を残す

### 30秒だけ、考えてみてください

あなたの会社で、いちばん時間がかかっている仕事を1つ選んで、入れる・作業・出すの箱に1行ずつ書いてみてください。どの箱が、いちばん重いでしょう。


仕事の3つの箱シート(無料)

仕事を3つの箱に分けて、中身とかかる時間を書き込み、AIに任せる所に印をつけられるシートを用意しました。スマホでもパソコンでも書き込めて、PDF版もあります。

AIと会社の道具をつなぐ話は、前回の記事「MCPとは?AIと会社の道具をつなぐしくみ」からどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「仕事の洗い出しから、手伝ってほしい」

「どの仕事をAIに任せればいいか、外の目で決めてほしい」

「ベテランの頭の中の手順を、紙に書き出したい」

そんな社長は、私に任せてください。聞き取りをしながら、会社の仕事の洗い出しと3つの箱分けを一緒に作るところから——会社に合わせて、紙1枚にしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • YouTube「会社のAI導入講座」#13 仕事を「入れる・作業・出す」に分ける

https://youtu.be/yMjwpq-hwkw

  • 仕事の3つの箱シート(無料・PDFあり)

https://goen-growth.com/ai-kouza/sheet-13/

次回は、「AIの前に業務を見直す」です。やめる・まとめる・入れ替える・簡単にする。4つの問いで、AIに渡す前に仕事を軽くするお話です。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社の仕事を、一緒に洗い出してほしい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

▶ https://lin.ee/S9bBejs

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

MCPとは?AIと会社の道具をつなぐしくみ。「写して貼る」をやめる3つの決まり

メールの中身を、1日30回AIに写していませんか

AIを入れたばかりの会社で、よく聞く声です。

  • 「お客様のメールをAIに貼り付けて、できた返事をまたメールに貼って…の繰り返し」
  • 「表計算の数字をAIに写すだけで、午前中が終わる」
  • 「AIが、メールも表も直接見てくれたらいいのに」

結論から言うと、AIと会社の道具は「つなげる」ようになっています。そのための共通のしくみが MCP です。そして、つなぐときに決めておくことは3つだけ。YouTube「会社のAI導入講座」第11回と同じ内容です。

▶ 動画:MCPとは?AIと会社の道具をつなぐしくみ(会社のAI導入講座 #11)


MCPは「コンセントの差し込み口」

MCPは、AIと会社の道具をつなぐための、共通の決まりです。

家電の会社が違っても、同じ差し込み口なら、どれでも使えますよね。MCPも同じで、差し込み口の形がそろっているので、メール・表計算・カレンダー・チャットなど、いろいろな道具を同じやり方でAIにつなげます。

Claudeを作った会社が始めたしくみですが、今はChatGPTやGeminiなど、ほかの会社のAIも使う共通の規格になっています(2026年10月時点)。一度つなぎ方を覚えれば、AIを乗りかえても考え方はそのまま使えます。


つなぐ前は「人が運び役」、つないだ後は「AIが読みに行く」

  • つなぐ前:メールを開いて、中身を写して、AIに貼る。できた返事を、またメールに貼る。人が行ったり来たりの運び役です。
  • つないだ後:AIが、自分でメールを読みに行きます。人は「今日の急ぎのメールを教えて」と頼むだけ。

写し間違いや貼り忘れもなくなります。人は、運ぶ仕事から、決める仕事に戻れます。


つなぐしくみは、3つの部品でできている

1. AI:Claude Code など、頼まれて考える側

2. つなぎ役:道具ごとに用意された、差し込みプラグのようなもの。アプリでは「コネクタ」という名前で出てきます

3. 会社の道具:メール・表計算・カレンダー・ファイルの置き場所など

そして、つなぎ役には、できることが決まっています。「読むだけ」か、「書きこみもできる」か。ここが、あとで大事になります。


【実物】メールを「読むだけ」でつないでみる

Claudeのアプリでの流れは、次のとおりです(画面や名前は、アプリの版によって少し違うことがあります)。

1. 設定から「コネクタ」を開く(メールやカレンダーなど、つなげる道具が並んでいます)

2. メールを選んで「つなぐ」を押す → メールの会社の画面で、AIに何を許すかを読んでから許可する

3. つながったら、頼んでみる

### コピーして使える頼み方

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今日届いたメールから、急ぎのものを3つ。

誰から、何の用件か、1行ずつ。

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AIが自分でメールを読みに行って、まとめてくれます。人は、写しても貼ってもいません。

最初は、返事を送る許可はまだ渡しません。読むだけで、十分に役に立ちます。


前回の「3つのきっかけ」と組み合わせると

前回(#10)の、AIが動く3つのきっかけ(頼まれたら・時間になったら・出来事が起きたら)と組み合わせると、ぐっと使いやすくなります。

  • 時間になったら:毎朝8時に、表計算の工程表を読んで、遅れている現場を知らせる
  • 出来事が起きたら:お問い合わせのメールが届いたら、急ぎかどうかを分けて、チャットで担当に知らせる

つなぐ順番は、毎日いちばん写している道具から。そして、読むだけから。


安全につなぐ、3つの決まり

「AIが会社のメールを全部見られるのは心配だ」という社長の声は、もっともです。決まりは3つだけです。

1. つなぎ役は、信頼できるものだけ。道具を作った会社の公式のものや、アプリの一覧に載っているものから選びます。出どころのわからないものは入れません。

2. 許可は小さく。読むだけから始めて、送る・消す・お金がかかる、は人が確かめてから。

3. メールや資料の中に書かれた指示には、従わせない。届いたメールに「この内容を外に送って」と書かれていても、それはお客様の文章で、社長の指示ではありません。

AIへの指示は、社内の人だけが出す。この線を最初に決めておくのが、安心してつなぐコツです。


洗い出し表シート(無料)

つなぐ道具を洗い出して、許可の範囲と安全の決まりを書き込めるシートを用意しました。スマホでもパソコンでも書き込めて、PDF版もあります。

頼み方がまだの方は、前々回の記事「AIへの頼み方は「4つの箱」だけ」からどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「どの道具からAIにつなげばいいか、わからない」

「つないだあと、社員が何をしてよくて、何をしてはいけないかを決めたい」

「メールや表の中身を、安全にAIに読ませたい」

そんな社長は、私に任せてください。つなぐ道具と順番の整理から、許可の範囲と安全な決まりづくりまで——会社に合わせて、紙1枚にしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • YouTube「会社のAI導入講座」#11 MCP:AIと会社の道具をつなぐ

https://youtu.be/bOeW6MNWFAc

  • Anthropic「Donating the Model Context Protocol and establishing the Agentic AI Foundation」— MCPがLinux Foundation傘下の団体に移り、ChatGPT・Gemini・Microsoft Copilot・VS Codeなどでも採用

https://www.anthropic.com/news/donating-the-model-context-protocol-and-establishing-of-the-agentic-ai-foundation

次回は、「AIの費用対効果:本当に得をしている?」です。見えない費用まで含めた、数え方のお話です。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社の道具を、安全にAIにつなぎたい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

▶ https://lin.ee/S9bBejs

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

AIへの頼み方は「4つの箱」だけ。「はい」を押す前に見る2つも

「予定表作って」と頼んだら、知らない現場の予定表ができた

AIを入れたばかりの会社で、よく聞く声です。

  • 「『予定表作って』と頼んだら、知らない現場が並んだ予定表が出てきた」
  • 「確認が出るたびに、よくわからないまま全部『はい』を押している」
  • 「思ったものと違ったとき、どう言い直せばいいのかわからない」

結論から言うと、頼み方は「4つの箱」をうめるだけです。そして「はい」を押す前に見るのは2つだけ。今回は、Claude Code に最初の1仕事を頼むときの、そのまま使えるひな形をまとめました。YouTube「会社のAI導入講座」第9回と同じ内容です。

▶ 動画:最初の1仕事:頼み方と「はい」の出し方(会社のAI導入講座 #9)


なぜ「予定表作って」ではうまくいかないのか

AIは、どの現場か、いつの週か、どんな形がいいかを知りません。だから、足りない所を想像でうめて、それらしい予定表を作ってしまいます。

しかも、それらしく見えるので、まちがいに気づきにくい。ここがいちばん困る所です。

AIは、会社のことを何も知らない、とても仕事の早い新人さん。入ったばかりの人に「予定表作って」だけでは困りますよね。そう思って頼むと、うまくいきます。


【実物】頼み方のひな形=4つの箱

1. 何を見て:材料になるファイルや、メモを伝える

2. 何を作る:いつの、何の書類かを、はっきり書く

3. どんな形で:表か、文章か。列の名前や、長さも決める

4. わからなければ、先に聞いて:この一言で、想像で作るのを防げる

「予定表作って」は、2つ目の箱しかうまっていなかったわけです。1つの箱に1行で大丈夫。慣れると30秒で書けます。

### コピーして使えるひな形

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①「AIの練習」フォルダの、現場メモを見て。

②来週の現場の予定表を。

③月〜金・現場名・作業・担当の表で作って。

④わからないところは、作る前に聞いて。

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【実物】頼むと、AIの方から質問が来る

このひな形で頼むと、AIの方から質問が来ます。

  • 「土曜日の作業も入れますか?」
  • 「担当が書いていない日は、空けておきますか?」

答えは普通の言葉で大丈夫です。「土曜は入れない。担当は空けておいて」。

質問が来るのは、失敗ではありません。想像で作らずに、確かめてくれている印です。


ほかの仕事も、同じ4つの箱で

日報のまとめ

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①今週の日報5日分を見て。

②社長に出す週の報告を。

③箇条書き10行で。

④読めない字があれば、先に聞いて。

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見積の下書き

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①現場の写真メモと、前回の見積を見て。

②外壁塗装の見積の下書きを。

③前回と同じ表の形で。

④単価がわからない所は、空けて印をつけて。

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4つ目の箱は「先に聞いて」でも「空けて印をつけて」でも大丈夫です。わからない所を、AIに作らせないのがコツです。


「はい」を押す前に見るのは2つだけ

AIは、何かをする前に「ファイルを作ってもいいですか?」のように確認してきます。押す前に、2つだけ見てください。

1. 何をする?:新しく作るのか、書き換えるのか、消すのか

2. どこに?:ファイルの名前と、場所が「AIの練習」の中かどうか

「ファイルを作ってもいいですか? 来週の現場予定表」なら、新しく作る・場所は練習フォルダの中。だから「はい」で大丈夫です。

消す・送る・外に出す。この3つが書いてあったら、一度止まってください。わからなければ「いいえ」で大丈夫です。


「いいえ」は失敗ではなく、やり直しの指示

たとえば「現場メモを書き換えてもいいですか?」と聞かれたとします。元のメモが変わると困りますよね。

そこで「いいえ」。選ぶと、どうしてほしいかを書けます。「新しいファイルにして。元のメモは変えないで」のように、普通の言葉で伝えます。

できたあとの直しも同じです。「担当の列を、いちばん右に」「日付も入れて」。1つずつ頼みます。1回で完ぺきを目指さなくて大丈夫。2回、3回と言い直して、育てていきます。


頼むときに気をつけること

1. 練習では、本物の個人情報を入れない(お客様の名前・電話番号など)

2. 消す・送る・上書きは、最初は必ず人が確かめてから

3. できたものは、自分の目で確かめる(AIは、もっともらしく間違えることがあります。予定表なら、現場メモと見くらべて、日付と現場名だけでも)

わからない所を、AIに作らせない。「はい」は、何を・どこに、を見てから。


ひな形シート(無料)

4つの箱を書き込んで、そのまま使えるシートを用意しました。スマホでもパソコンでも書き込めて、PDF版もあります。

まだ入れていない方は、前回の記事「Claude Codeの入れ方(Mac)」「Claude Codeの入れ方(Windows)」からどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「社員ごとに頼み方がバラバラで、AIの出来もバラバラ」

「どこまでAIに任せて、どこで人が確かめるかを決めたい」

「よく使う仕事の頼み方を、会社のひな形にしておきたい」

そんな社長は、私に任せてください。社内でよく使う頼み方のひな形づくりから、どこで人が確かめるかのルールづくりまで——会社に合わせて、紙1枚にしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • YouTube「会社のAI導入講座」#9 最初の1仕事:頼み方と「はい」の出し方

https://youtu.be/OHACTEo_Z-4

  • Claude Code 公式「Get started with the desktop app」— アプリの頼む欄の下で、フォルダと動き方(手動など)を選べる

https://code.claude.com/docs/en/desktop-quickstart

次回は、「AIはいつ動く?3つのきっかけ」です。頼んだ時だけでなく、時間や出来事で動くAIのお話です。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社の仕事に合った頼み方を作りたい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

▶ https://lin.ee/S9bBejs

御縁 代表 石本政晴

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

Claude Codeの入れ方(Mac)。Windowsとちがうのは3つだけ

「うちはMac。Windowsの説明だと、どこが違うのかわからない」

会社のパソコンがMacの方からは、こんな声をよく聞きます。

  • 「会社のパソコンはMac。Windowsの説明を見ても、どこを読みかえればいいのかわからない」
  • 「ダウンロードしたら、見たことのない窓が出てきて、手が止まった」
  • 「『開いてもよろしいですか?』と聞かれて、押していいのか不安になった」

結論から言うと、MacとWindowsで違うのは3つだけです。アプリを入れたあとの画面は、Windowsとほとんど同じです。今回は、MacにClaude Codeを入れて、最初の1仕事を頼むところまでを、画面の順番どおりにまとめました。YouTube「会社のAI導入講座」第8回と同じ内容です。

▶ 動画:Claude Codeの入れ方 Mac版(会社のAI導入講座 #8)


準備するものは3つ(会社のMacなら、もう1つ)

1. Macのパソコン(どの機種でも同じファイルです。インテルでも、アップルシリコンでも大丈夫)

2. インターネット

3. Claudeの有料プラン(いちばん安いProから。無料プランでは Claude Code は使えません)

会社のMacなら、入れる前に情報システムの担当か総務に、ひと声かけてください。

もう1つ、練習用のフォルダを作っておきます。Finderで「書類」を開いて、右クリック →「新規フォルダ」。名前は「AIの練習」。Macの右クリックは、トラックパッドを2本の指でクリックするか、controlキーを押しながらクリックです。


【実物】Macならではの3つ

ここだけ押さえれば、あとはWindowsと同じです。

① ダウンロードしたファイルを開いて、「アプリケーション」へ入れる

ダウンロードしたファイル(.dmg)を開くと、小さな窓が出ます。左のClaudeのマークを、右の「Applications(アプリケーション)」のフォルダへドラッグします。Macでは、これが「インストール」です。

② 初回だけ「開いてもよろしいですか?」と聞かれる

初めて開くとき、「インターネットからダウンロードされたアプリケーションです。開いてもよろしいですか?」と出ます。自分で公式のページから入れたものなら、「開く」で大丈夫です。

③ Windowsの control は、Macでは command(⌘)

コピーは ⌘+C、貼り付けは ⌘+V。説明に「Ctrl」と書いてあったら、Macでは「⌘」に読みかえてください。


【実物】デスクトップアプリの入れ方(6手順)

1. ブラウザで claude.com/download を開く(似た名前の、にせものサイトに注意)

2. 「Download for macOS」を押す

3. ダウンロードしたファイルを開いて、Claudeのマークを「アプリケーション」へドラッグ

4. アプリケーションからClaudeを開き、「開く」を押す

5. いつも使っている Claude のアカウントでログイン

6. 左上の 💬(チャット)と </>(コード) のうち、</> を押す。ここが Claude Code の入口です

アプリなら、黒い画面(ターミナル)は出てきません。


アプリの中は、Windowsと同じ

頼みごとを書く欄の、すぐ下の3つを選びます。

  • どこで動かすか:「このコンピューター」
  • フォルダ:「選択…」→「AIの練習」
  • 動き方:最初は 「手動」(変更の前に、毎回たずねてくれます)

右はしの「Opus」は、AIの種類です。最初はそのままで大丈夫です。

あとは、頼みごとを書いて return。たとえば「今週の現場の予定表を、表にして作って」。「ファイルを作ってもいいですか?」と聞いてきたら、中身を読んでから許可します。フォルダの中に、予定表ができあがります。


エディタ(VS Code・Cursor)で使うなら

  • VS Code:今はMacでも、ダウンロードしたファイルを開いて「アプリケーション」へ入れる形です。最初は英語の画面なので、拡張機能「Japanese Language Pack」を入れると安心です
  • 開いたら ⌘+shift+X →「Claude Code」で検索 → 作った会社が「Anthropic」のものを入れる
  • 星のようなマーク(✻)を押して「Claude.ai Subscription」でログイン。最初は「Manual」
  • Cursor は、Cursorのアカウント(無料)を作ってから使います。Cursorの中のターミナル(⌘+J)で `claude` と打ってログインすると、右上に ✻ が出ます

中のAIは、アプリと同じです。入口が違うだけです。


慣れてきた方へ:ターミナルの1行

⌘+スペースで検索を出し、「ターミナル」と打って開きます。次の1行を貼り付けて return。

“`

curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash

“`

終わったら、ターミナルを開き直して `claude –version`。数字が出たら成功です。macOS 13 以上が必要です。わからなければ、アプリの方で大丈夫です。


「開く」は、公式から入れたものだけ

Macで気をつけることを、3つだけ。

1. ダウンロードは、必ず公式のページから。似た名前のサイトがあります

2. 「開いてもよろしいですか?」と聞かれたら、自分で公式から入れたものかを確かめてから「開く」

3. AIが「写真や連絡先を見ていいか」と聞いてきても、仕事に関係なければ、許可しなくて大丈夫

「開く」は、公式から入れたものだけ。聞かれたら、全部「はい」でなくていい。

これだけで、Macでも安心してAIに仕事を任せられます。


図解の手順書と、チェックシート(無料)

動画では流れを、手順書では1つずつの画面を、くわしく説明しています。どれも無料で、PDF版もあります。

Windowsの方は、前回の記事「Claude Codeの入れ方(Windows)」へどうぞ。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「社内にWindowsとMacが混ざっていて、入れ方をそろえたい」

「社員が勝手に使い始める前に、社内のルールを決めておきたい」

「入れたあと、最初に何を頼めばいいかを決めたい」

そんな社長は、私に任せてください。会社のパソコンへの入れ方から、使うときの社内ルール、最初に任せる仕事の決め方まで——会社に合わせて、紙1枚のマニュアルにしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • Claude Code 公式「Get started with the desktop app」— デスクトップアプリに Claude Code が入っている。Pro・Max・Team・Enterprise のプランが必要

https://code.claude.com/docs/en/desktop-quickstart

  • Claude Code 公式「Use Claude Code in VS Code」— 拡張機能だけで動く(API キーは不要)

https://code.claude.com/docs/en/vs-code

  • Claude Code 公式「Advanced setup」— macOS 13.0 以上。ターミナルの1行での入れ方

https://code.claude.com/docs/en/setup

  • YouTube「会社のAI導入講座」#8 Claude Codeの入れ方 Mac版

https://youtu.be/0D5Op9SgHs0

次回は、「最初の1仕事:頼み方と『はい』の出し方」です。入れたあと、何をどう頼めばいいかを一緒に見ていきます。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社のパソコンにも、安全に入れたい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

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御縁 代表 石本政晴

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

Claude Codeの入れ方(Windows)。黒い画面を使わず、最初の1仕事まで

「入れようとしたら、英語の画面で手が止まった」

AIエージェントの話をすると、次に必ず出てくるのがこの声です。

  • 「Claude Codeを入れようとしたら、英語の画面ばかりで、手が止まった」
  • 「黒い画面(ターミナル)が出てくると聞いて、こわくなった」
  • 「会社のパソコンはWindows。Macの説明ばかりで、自分のパソコンに当てはめられない」

今回は、Windowsのパソコンに Claude Code を入れて、最初の1仕事を頼むところまでを、画面の順番どおりにまとめました。黒い画面は使いません。YouTube「会社のAI導入講座」第7回と同じ内容で、動画を止めながら横で操作できるように作っています。

▶ 動画:Claude Codeの入れ方 Windows版(会社のAI導入講座 #7)


準備するものは3つ(会社のパソコンなら、もう1つ)

1. Windows 10 か 11 のパソコン

2. インターネット

3. Claudeの有料プラン(いちばん安いProから。無料プランでは Claude Code は使えません)

そして、会社のパソコンなら、入れる前に情報システムの担当か総務に、ひと声かけてください。会社によっては、ソフトを入れられない設定になっていることがあります。

もう1つ、入れる前に練習用のフォルダを作っておきます。デスクトップの何もないところで右クリック →「新規作成」→「フォルダー」。名前は「AIの練習」。Claude Code は、選んだフォルダの中で仕事をします。大事な書類とは分けておくと安心です。


【実物】デスクトップアプリの入れ方(6手順)

1. ブラウザで claude.com/download を開く(似た名前の、にせものサイトに注意)

2. 「Download for Windows」を押す

3. ダウンロードしたファイルを開いて、インストールが終わるまで待つ

4. Claude が開いたら、いつも使っている Claude のアカウントでログイン

5. 左上にある 💬(チャット)と </>(コード) のうち、</> を押す

6. ここが Claude Code の入口です

「え、もう入ったの?」と思うくらい、あっけなく終わります。アプリなら、黒い画面は出てきません。


【実物】最初の設定3つと、モデル

頼みごとを書く欄の、すぐ下に選ぶところが並んでいます。

  • どこで動かすか:「このコンピューター」(このパソコンの中で動かす)
  • フォルダ:「選択…」→「フォルダを開く…」→「AIの練習」
  • 動き方:最初は 「手動」(変更前に常に確認する)

「手動」にしておくと、AIは何かをする前に、必ず「やっていいですか?」と聞いてくれます。「自動」や「編集を受け入れる」は、慣れてからで大丈夫です。

右はしの「Opus 5.5 中」は、AIの種類と考える深さです。最初はそのままで大丈夫です。モデルによっては、プランとは別に料金がかかるものもあるので、わからないときは変えないでください。

あとは、頼みごとを書いて Enter。たとえば「今週の現場の予定表を、表にして作って」。


エディタ(VS Code・Cursor)で使うなら

ファイルを見ながら、AIといっしょに作業したい方は、エディタに入れる方法もあります。無料の VS Code(または VS Code をもとに作られた Cursor)に、拡張機能「Claude Code for VS Code」を入れます。

  • Ctrl+Shift+X →「Claude Code」で検索
  • 作った会社が「Anthropic ✔」かを必ず確認して Install(名前の似た、別の会社のものもあります)
  • 星のようなマーク(✻)を押して、「Claude.ai Subscription」でログイン
  • 最初は「Manual」(毎回たずねる)。変更の前に、左に今の形・右に変えた後の形が並ぶので、見比べてから「Yes」

中のAIは、アプリと同じです。入口が違うだけです。

ただし、VS Code は最初は英語の画面です。拡張機能で「Japanese Language Pack」を入れて再起動すると日本語になります。Cursor は、Cursor のアカウント(無料)を作ってから使います。Cursor の中のターミナル(Ctrl+J)で `claude` と打ってログインすると、右上に ✻ のマークが出ます。くわしくは下の手順書②③へ。


「はい」は、読んでから押す

入れ終わった方に、ひとつだけお願いがあります。

AIが「ファイルを作ってもいいですか?」と聞いてきたら、何をするのかを読んでから、許可(はい)を押してください。慣れてくると、読まずに押したくなります。でも、会社の書類を触るのは、新しく入った部下と同じです。最初のうちは、毎回、中身を見る。

「はい」は、読んでから押す。

これを決めておくだけで、AIに任せる安心感がまったく変わります。


図解の手順書と、チェックシート(無料)

動画では流れを、手順書では1つずつの画面を、くわしく説明しています。どれも無料で、PDF版もあります。

①の付録には、慣れてきた方向けに、黒い画面(PowerShell)で入れる1行と、よくあるエラーの直し方も入れています。


同じ困りごとなら、代わりにやります

「会社の何台かのパソコンに、同じ設定で入れたい」

「社員が勝手に使い始める前に、社内のルールを決めておきたい」

「入れたあと、最初に何を頼めばいいかを決めたい」

そんな社長は、私に任せてください。会社のパソコンへの入れ方から、使うときの社内ルール、最初に任せる仕事の決め方まで——会社に合わせて、紙1枚のマニュアルにしてお渡しします。

その困りごと、AIで解決します。

御縁の事業:DXとAX(AIトランスフォーメーション)

御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

バックオフィスのAI化・業務ツールづくり、数字の分析、ホームページ・動画・AI検索対策まで。1社ずつ、本業に集中できる仕組みにします。

▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス


参考データ・関連記事

  • Claude Code 公式「Get started with the desktop app」— デスクトップアプリに Claude Code が入っているので、Node.js や別のインストールは不要。Pro・Max・Team・Enterprise のプランが必要

https://code.claude.com/docs/en/desktop-quickstart

  • Claude Code 公式「Use Claude Code in VS Code」— 拡張機能だけで動く(API キーは不要)。VS Code 1.94 以上

https://code.claude.com/docs/en/vs-code

  • Claude Code 公式「Advanced setup」— Windows 10 1809 以上。PowerShell の1行・コマンドプロンプトの1行・Git for Windows は任意

https://code.claude.com/docs/en/setup

  • YouTube「会社のAI導入講座」#7 Claude Codeの入れ方 Windows版

https://youtu.be/8-aml4I6PgI

次回は、「Claude Codeの入れ方 Mac版」です。Macのパソコンで、同じように入れていきます。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの会社のパソコンにも、安全に入れたい」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

▶ https://lin.ee/S9bBejs

御縁 代表 石本政晴

この記事は、noteでも公開しています。▶ noteで読む(石本政晴・AIで困りごと解決)

AIは、いつからあるの?「チャット」と「エージェント」は、何がちがうのか

「AIの言っていることが、わからないまま使っている」

「AIの言っていることが、わからないまま使っている」

AIについて書かれた記事のコメント欄を読んでいると、こんな声に出会います。

  • 「AIの言っていることが、わからないまま使っています。便利すぎて、やめられない」
  • 「アルファベットの略語が多すぎて、ついていけない」
  • 「親戚に『お前もAIに仕事を奪われるんじゃないか』と言われた」

わからないのは、あなただけではありません。

総務省の調べ(令和7年版 情報通信白書)では、生成AIを使ったことがある人は、日本では26.7%。アメリカは68.8%、中国は81.2%です。使わない理由には「使い方がわからない」が挙がっています。

今日は、専門用語をできるだけ使わずに、2つのことだけお話しします。

1. AIは、いつ、どうやって私たちの前に出てきたのか

2. よく聞く「チャット」と「エージェント」は、何がちがうのか

▶ 関連:総務省「令和7年版 情報通信白書」個人におけるAI利用の現状


2022年11月30日、AIが「しゃべる」ようになった

2022年11月30日、AIが「しゃべる」ようになった

始まりは、2022年11月30日です。

アメリカのOpenAI(オープンエーアイ)という会社が、ChatGPT(チャットジーピーティー)を公開しました。

「チャット」は、LINEのような文字でのおしゃべりのことです。

画面に質問を打ちこむと、AIが人間のような文章で答えてくれます。

  • 「お礼のメールの文を考えて」→ 文章を書いてくれる
  • 「この言葉の意味を、小学生にもわかるように教えて」→ やさしく言いかえてくれる

それまでのAIは、専門家が使う「道具」でした。

ChatGPTは、だれでも、ふつうの言葉で話しかけられるAIだったのです。

そのあと、Claude(クロード)やGemini(ジェミニ)など、ほかの会社のAIチャットも次々に登場しました。

▶ 関連:「ChatGPTは使っている」の次にやると効くこと —— 社内の型をAIに毎回渡す仕組み


チャットの役割:聞けば答える。でも、手は動かさない

チャットの役割:聞けば答える。でも、手は動かさない

チャットのAIは、質問に答えてくれる、物知りな先生のようなものです。

夜中でも、同じ質問を10回しても、いやな顔をせずに答えてくれます。

ただし、先生は答えを教えてくれるだけです。

たとえば「見積書の文を考えて」と頼むと、文章は書いてくれます。

でも、それをExcelに貼る、メールで送る、ファイルに保存する。そこから先は、全部あなたの仕事です。

もう1つ、大事な注意があります。

チャットのAIは、ときどきまちがった答えを、自信たっぷりに言います。

数字や名前は、自分の目で確かめてください。

▶ 関連:AIに任せて事故りかけた話 —— 数字と固有名詞は人が確認する


2025年、AIが「働く」ようになった

2025年、AIが「働く」ようになった

次の大きな変化が、エージェントです。

エージェントは英語で「代理人」。あなたの代わりに、仕事をしてくれる人という意味です。

2025年2月24日、Anthropic(アンソロピック)という会社が「Claude Code(クロードコード)」を発表しました。

同じ年の7月17日には、OpenAIも「ChatGPT agent(エージェント)」を発表しています。

チャットとのちがいは、手を動かすかどうかです。

エージェントに「この資料をまとめて、表にして、ファイルに保存しておいて」と頼むと、

1. 自分で調べて

2. 自分で作って

3. できたかどうかを自分で確かめて

最後まで、やってくれます。

チャットが「先生」なら、エージェントは頼んだ仕事を最後までやってくれる、お手伝いさんです。

▶ 関連:AIを業務に入れるとき、最初に渡すべき仕事の選び方


私が2022年から、課金して試してきたこと

私が2022年から、課金して試してきたこと

私がAIにお金を払い始めたのは、2022年です。

最初は仕事ではなく、「これは何ができるんだろう」という好奇心でした。

文章だけでなく、画像(Midjourney)、動画(Runway、HeyGen)、声(VOICEVOX)、調べもの(Perplexity)、資料(Gamma、NotebookLM)。

たくさんのツールに課金して、ひとつずつ触ってきました。

そして、エージェントが出てきたとき、衝撃を受けました。

「聞けば答えるAI」が、「頼めば働くAI」に変わったからです。

これは、すぐに学ばないといけない。直感で、そう思いました。

独学から始めて、オンラインスクールで学び、試験を受けて資格も取りながら、毎日新しい情報を追いかけました。

今、私の会社では、エージェントが毎晩働いています。

記事の下書きと挿絵を作り、朝には「本当に終わったか」を点検して知らせてくれます。

2022年の好奇心が、今は仕事になっています。

▶ 関連:AIに任せてよかった仕事・任せられなかった仕事 —— 自社で試して分かった6つの線引き


【実物】「チャットとエージェント、どっちに頼む?」早見表

【実物】「チャットとエージェント、どっちに頼む?」早見表

迷ったら、この表を見てください。

スマホのメモに貼っておくと、いつでも見られます。

チャットに向いていること(聞く相手)

  • □ 言葉の意味を聞く・やさしく言いかえてもらう
  • □ メールやあいさつ文の下書きを考えてもらう
  • □ アイデアを出してもらう(イベント案、商品名など)

エージェントに向いていること(任せる相手)

  • □ 毎日・毎週くり返す作業(集計、報告書、記録)
  • □ いくつもの手順がある作業(調べる→表にする→保存する)
  • □ 夜のうちに終わらせておきたい作業

まだ人がやること

  • □ 最後の確認(数字・名前・日付)
  • □ お客さまに出すかどうかの判断

今日できる、最初の一言

パソコンかスマホで chatgpt.com を開き、画面の下の入力らんに、次の文をそのまま貼ってください。

「私は○○の仕事をしています。毎日の仕事の中で、AIに手伝ってもらえそうなことを、わかりやすい言葉で5つ教えてください」

○○に、あなたの仕事(例:工務店の社長、美容室の店長)を入れるだけです。

この表の教訓は、ひとつです。

チャットは「聞く相手」、エージェントは「任せる相手」。

▶ 関連:AIに任せた仕事が、8日間ぜんぶ空振りしていた。「完了」の表示を信じてはいけない理由


同じ困りごとなら、代わりにやります

同じ困りごとなら、代わりにやります

「表を見ても、うちの仕事のどこに使えるのかわからない」

「エージェントに任せてみたいけど、何から始めればいいかわからない」

そんな社長は、私に任せてください。

チャットで済むこと、エージェントに任せること、人が残すこと。会社の仕事を一緒に分けるところから、引き受けます。

その困りごと、AIで解決します。

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御縁は、中小企業のDX(紙と手作業を、デジタルに整える)とAX(AIが仕事を回す会社にする)を、社長の右腕として引き受けています。

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▶ 事業の詳しい内容:AIエージェント企業支援事業(御縁)

▶ サービス一覧:御縁のサービス

▶ 関連:御縁に相談すると、最初の1ヶ月で何が起きるのか


参考データ・関連記事

  • 総務省「令和7年版 情報通信白書」個人におけるAI利用の現状 — 生成AIの利用経験:日本26.7%、米国68.8%、中国81.2%

https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd112210.html

  • OpenAI「Introducing ChatGPT」— 2022年11月30日の公開発表

https://openai.com/index/chatgpt/

  • Anthropic「Claude 3.7 Sonnet and Claude Code」— 2025年2月24日、Claude Codeの発表

https://www.anthropic.com/news/claude-3-7-sonnet

  • OpenAI「Introducing ChatGPT agent」— 2025年7月17日の発表

https://openai.com/index/introducing-chatgpt-agent/

  • 前回の記事:AIに任せた仕事が、8日間ぜんぶ空振りしていた。「完了」の表示を信じてはいけない理由

https://note.com/goen_ishimoto/n/ncfdab29c957e

次回は、「『中年から始めても遅い』は、AIには当てはまらない」です。

AIが出たのは2022年。スタートは、みんな一緒です。40代で始めた私が、「遅い」とは思わない理由をお話しします。

質問は、コメントへどうぞ。次の記事で答えます。

「うちの仕事だと、何をAIに任せられる?」という相談は、LINEで受け付けています(30分無料)。

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御縁 代表 石本政晴

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AIエージェントに毎晩ブログを書かせる仕組みで、初期にやめた3つの設計判断

深夜の無人のオフィスで、ノートパソコンだけがブログ執筆と予約投稿のログを表示している場面

御縁 GROWTH ロゴ

このブログは、毎晩AIエージェントが1本記事を書き、翌朝9時に予約公開されます。私は朝それを読んで、マズければ9時前に取り消す、という運用を続けています。

始めたのは2026年の7月下旬。今日でちょうど60日を超えたところです。

60日のあいだに、私は「便利そうだから入れたけれど、続けるうちに全部やめた設計判断」が3つあります。

今日は、その3つがなぜ生まれて、どこで折れて、今どうしているかを、そのまま書きます。AIを業務に入れようとしている経営者の方に、同じ穴を踏んでほしくないからです。

深夜の無人のオフィスで、ノートパソコンだけがブログ執筆と予約投稿のログを表示している場面

1. なぜ「やめた設計判断」を書くのか

AIエージェントに業務を任せる話題は、2026年に入って一気に増えました。半年で暴走が疑われる報告が約5倍に増えたという調査もあります(AIエージェントの失敗事例4つ — AINOW)。

私自身も、自社のブログを実験台にして、この半年で運用の中でしか気づけない設計ミスを3つ踏みました。

大切なのは、最初の設計が悪かったこと自体ではありません。悪いのは、「あとで直せばいい」と思って動かし続けてしまうことです。

AIエージェント導入で失敗する企業の共通課題として、多くの解説記事が「導入設計と運用設計の不足」を挙げています(AIエージェント導入の失敗5パターン — Uravation、中小企業のAI導入で失敗する理由 — 中小企業AI導入ナビ)。私が踏んだ3つの穴も、その通りでした。

2. やめた① 次の1本を「★印」で指す運用(★ポインタ運用)

最初にやったのは、次に書くべき記事を「★」で指しておく、という運用でした。

どう動いていたか

企画一覧のファイルに、記事案がたくさん並んでいます。その中の1つに「★」を付けておくと、夜間の仕組みがそれを見つけて、その1本を書きます。書き終えたら次の企画に「★」を移す —— という設計です。

一見すると自然です。「次はこれ」を人間が矢印で指しておくだけなので、直感的でした。

何が折れたか

問題は、企画のファイルが4つに増えたときに起きました。建設・住宅・AI・サービスの4ライン運用に切り替えた瞬間、「★」が4個に増え、どのファイルの★を優先するかという別のルールが必要になりました。

  • 前日書き終えたのはどのラインか?
  • 曜日はどのライン?
  • 明日書き始める前に、どのファイルの★を進めるか?

このメタルールを毎晩AIに正しく判断させ続けるのは、思ったより難しい仕事でした。ある晩、AIは「どの★を進めるべきか」の判断を1文字ずれで解釈し、以降は誰も次を書かなくなりました。

結果、8晩連続で1本も上がりませんでした。朝、9時の枠が空のままメールが飛んでくるのを、8回見ました。

どう直したか

やめる判断は早めでした。7月下旬、「★を探すのをやめて、日付だけ見る」と決めました。今は次のようになっています。

  • 企画一覧の各行に「投稿予定日」だけを書いておく
  • 夜間の仕組みは「企画のうち、投稿予定日が最も早い行」を選ぶ、それだけ
  • ★は使わない

判断のロジックが1行のルールに減った瞬間、8晩空振り問題は消えました。

上=乱雑な★印の付いたメモ、下=予定日と記事名だけが並んだ静かな一覧、という2枚の紙の対比

これはAIエージェントの設計としては、SREの本番運用で使うガードレールパターンや、ハーネスエンジニアリングで言われている、「判断を減らして、状態を1つに束ねる」という発想と重なる話でした。

経営者の実務で言い換えると、AIに毎晩なにか判断させるルールは、社員の当番表と同じで、手数が多いほど回らなくなります。「手が空いた人がやる」という決め方の会社は、たいてい誰もやりません。

3. やめた② 1晩に何本もまとめて公開する設計(週2本→1日1本へ)

2つ目にやめたのは、1晩に複数本を公開できる設計でした。

どう動いていたか

最初、私は「週2本」というペースで設計しました。夜間の仕組みには「1晩に最大2本まで書いてよい」というオプションを付けていました。ネタが溜まったら一気に消化するつもりでした。

何が折れたか

1晩に2本上げようとした最初の日、1本目でリサーチ用のAPIが認証切れしていたのに気づかず、そのまま2本目も同じ失敗でこけました。翌朝9時、記事は2本とも上がっていませんでした。

もっと怖かったのはその次の日です。前日の分を取り戻そうと「1晩に3本」に一時的に上げた晩、1本の設定ミスが3本ぶんに拡散しました。3本とも、著者名の年数の記述に同じミスが入っていました。

暴走のダメージは、本数に比例するのではなく、掛け算で効きます(AIエージェント安全設計 — Zenn)。1本の間違いを1本で止めるのと、それが3本に伝播するのとでは、修復工数がまるで違いました。

どう直したか

やめた後は、次のシンプルな2つに戻しました。

  • 1日1本までを、コード側でハードキャップとして持たせる
  • そのキャップは環境変数で外せるが、自動処理からは外せないよう仕組み側で締めておく

今は、「たくさん書ける晩」でも1本しか書かない、という思想で固定しました。溜まったネタは、翌日以降の予定日に順番に並べます。

1日1枚の付箋しか貼らない週間カレンダーに、2枚目を貼ろうとした手を静かに押さえている場面

これは、生成AIのガードレール設計でよく言われる「破壊的操作の物理的な遮断」の発想に近い話です。プロンプトで「やりすぎないで」とお願いするのではなく、そもそも呼べない構造を作っておく。

経営者の実務で言い換えると、AIを社内に入れるときも同じです。「気をつけて使ってね」で運用するより、そもそも一度に多くを動かせない仕組みにしておくほうが、事故ったときの被害が小さく済みます。

4. やめた③ 「あとで実例を入れる」プレースホルダ運用

3つ目は、記事本文の中に【ここに実例】と書いた箱を置いておく、という運用でした。

どう動いていたか

AIには、記事の一次情報として「クライアントの事例をあとで代表が入れる」前提で本文を書かせていました。本文の中には【ここに実例】という文字列が仮に置かれ、翌朝、私が実際の事例をそこに埋める、という段取りです。

「AIは骨組み」「人は肉付け」の分業として、当時はこれが正解に見えました。

何が折れたか

始めて数日後、その【ここに実例】が、埋められないまま公開直前まで残っていたことがありました。私が朝バタバタしていて、埋めるのを忘れた日です。

幸い、9時前に気づいて公開を取り消しましたが、「あとで埋める」を前提にしたブロックは、埋め忘れが必ず起きる、と分かった瞬間でした。

これは私に限った話ではありません。フォーム設計の解説記事でも、プレースホルダーがラベルの代わりに使われた入力欄では、後で見返したときに何を入れる欄か分からず入力ミスや空欄が発生しやすい、という指摘が繰り返し出てきます。「あとで入れる」箱は、あとで入れられない、という構造は、業種を超えて同じでした。

どう直したか

決めたのは、「そもそも実例なしで完結する記事構成にする」という切り替えでした。

  • 【ここに実例】は本文から消す
  • 代わりに、業界統計・公式ガイドライン・自社の実測を根拠にする
  • クライアントの事例がその記事に本当に必要なときだけ、書く前に明示的に「今回は入れる」と宣言する

この判断で、AIが書いた原稿を、私がそのまま朝読んで、そのまま出すという一発通しの状態に近づきました。

「やめた3つの設計判断」と書かれた紙を挟んで、2人が向かい合って中身を確認している場面

経営者の実務で言い換えると、社員に「あとで直しといて」と依頼した仕事は、たいてい直されません。「あとで」を仕組みから抜くと、AIも人も、ちゃんと動きます。

5. 3つに共通していた「1つの発想」

3つの設計判断は、それぞれ別のところで折れました。しかし、やめた後に振り返ると、共通していた失敗の型は1つだけでした。

「後から直せる」を前提にした設計は、後から直せない。

  • ★ポインタは「次の朝に★を進めればいい」と思っていた → 進めなかった
  • 1晩複数本は「暴走したら止めればいい」と思っていた → 止まらなかった
  • プレースホルダは「朝に埋めればいい」と思っていた → 埋まらなかった

3件とも、運用側の私の意志力に依存する設計でした。意志力は毎日同じ量では出ません。夜遅い、朝忙しい、他の業務に手を取られる。そのときの1回の判断ミスで、翌日の記事が飛ぶ、という構造を作ってはいけなかった、というのが結論です。

3つの設計判断の、やめる前と後の週次書き直し件数の指数比較グラフ

3つの手直し後、同じ運用の週に発生する書き直し・落穂拾いの件数は、指数で見て1割以下になりました。1週間の作業の中で、朝の緊急対応に使う時間が消え、その時間が新しい企画のリサーチに回るようになったのが、いちばん大きな変化でした。

6. 経営者にとっての翻訳 —— AIを業務に入れるときの3つの問い

私の話は「毎晩ブログを書く仕組み」ですが、同じ穴は、社内でAIを使い始める会社ならどこでも踏みます。

もしこれからAIを業務に入れようとしているなら、私からは3つの問いをお渡ししたいです。

  • その運用は「毎晩、あなたが正しく判断できる前提」になっていないか? —— 意志力に頼らない仕組みに寄せる
  • その運用は「暴走したら止められる前提」になっていないか? —— そもそも一度にたくさん動かない設計にする
  • その運用は「後で人が直せる前提」になっていないか? —— 後で直す箱を、最初から作らない

AIの設計でいちばん強い判断は、「何を入れるか」ではなく「何をやめるか」でした。

私は建設現場の実務を22年やってきて、6年目からずっと現場は「決めごとが少ないほど回る」という肌感覚を持っています。AIの運用も、まったく同じでした。

御縁では、AIを業務にどう入れるかの入口の1〜3日を、経営者の方と一緒に整理するご相談をお受けしています。私が自社で踏んだ穴も、そのまま共有します。「うちは何からやめておくべきか」を一緒に見ていただければと思います。

Masaharu Ishimoto

この記事を書いた人

Masaharu Ishimoto(御縁 GROWTH)

AIエキスパート / 現場実務22年

22年間ずっと現場側で実務をしてきた人間が、いまはAIエージェントを毎日の業務に組み込んで運用しています。うまくいったことも、任せて失敗したことも、そのまま書いています。

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